FILE NO 262 宮崎と周辺の植物
クサフジ Vicia cracca yL.
草藤 マメ科
撮影日 2017.6.15
撮影場所 高千穂町

 
北海道~九州~台湾~中国、北半球の温帯に幅広く分布する蔓状の多年草で、宮崎では北部の林縁草地等に見られるが、自生の分布位置としては殆ど南限に近い。
  枝を分けて辺りに広がっているように見えるが、1つの蔓株は長さ2mほどで、複数の株が寄り集まって賑やかに見える。全国的に広く分布していると思われるが、植物の随想等では記載されいないことも多く、人間との関わりが意外と少ないようだ。
 地方名等も少なくて和名の割には知られていない気がする。
画像1 周囲の枝や葉の上から大きく立ち上がって花をつけた蔓。
 画像2 花は横に這う蔓から立ち上がった花序の片側に総状につく。
         青紫色の花序は高さ10cm以上、浅緑色の葉と対比して鮮やか。
撮影:(2012.8.12  高千穂町)
 
画像3 花は長さ12~13ミリ、ガク筒基部につく柄は短いが明確。ガク筒基部の柄の位置は他種との見分けに大切。 撮影:(2016.7.25  高千穂町)  画像4 旗弁部の上方に立ち上がった部分(舷部)とそれより基部側の立ち上がらない部分(爪部)がほぼ同じ長さ。 撮影:(2016.7.25  高千穂町) 
画像5 爪部の基部をを包んでいるガクは先端が5裂するが、その裂片の
   長さは不同で、下部の方が長い。撮影:(2016.7.25  高千穂町)
  
画像6 小葉はほぼ10対前後(20~24枚)、先端は、分岐する巻きひげとなって
   自己或いは他種の周囲の枝葉に巻き付いて辺りに枝葉を広げる。
撮影:(2016.7.25  高千穂町)
   
画像7 葉は長させいぜい3cmほどの狭卵形で質は薄くてごく短い柄がある。 
撮影:(2005.6.12  高千穂町)
 
画像8 葉下面。近接してみると白軟毛が見える。上面にも短毛の手触りがある。 
撮影:(2005.6.12  高千穂町)
 
画像9 この種の特徴は葉の基部の托葉の形にある。クサフジでは、托葉は
      狭卵形で基部に目立つ歯牙が一個出る。撮影:(2016.7.25  高千穂町)
  
 
画像10 果実は長楕円形で長さ約3cm、種子は2~3個入る。果実は下向きにつく。
撮影:(2016.7.25  高千穂町)
  
  画像11 熟した果実。黒紫色の外からも果実は2~3個と少ないように見える。
撮影:(2016.10.6  高千穂町)
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