FILE NO 328 宮崎と周辺の植物
クサギ Clerodendrum trichotomum Thunb.
臭木 クマツヅラ科
撮影日 2005.11.5
撮影場所 西都市

  日本全土で普通に見られ、中国にまで分布する落葉性小高木、悪臭ではないが葉に敬遠したい臭気がある。
 2〜3年振りに通る山道脇で、前にはなかったこの木が背丈ほども伸びていたりして成長の早さに驚くことがある。 柔らかい若葉は、山菜のクサギナとして知られ、花も美しい上に秋の果実がまた独特の色で面白く、枝葉はリュウマチや高血圧その他に薬効があり、花にはアゲハ蝶の類もよく集まるという優等生だが庭に植えたい樹ではない。
画像1 熟した果実は、星型をした紅色の宿存ガクに藍色が映えて美しいが、果序全体が傾いて垂れる傾向があるので花瓶に挿しにくい。
画像2 乾燥してない日当たりの良い林縁や開けた場所に生え、高さはせいぜい3mほど、
     横に大きく枝を広げて、見るからに幹も枝も柔らかそうで、葉も先端が垂れている。
撮影:(2004.7.18 田野町)
画像3 枝先から集散花序を伸ばして、花冠が深く5裂して平開する白い花をたくさんつける。
花冠喉部は紅紫色で、ガクの色と同じ。
撮影:(2005.8.28 北方町)
画像4 花筒は細く紅紫色、長さ3cmほどのオシベ4個と、この画像では下向きに曲がっているが同じような長さの花柱1個は、長く伸びる。
撮影:(2005.8.28 北方町)
画像5 ガクから伸びだした蕾はまだ丸く堅い。
撮影:(2005.8.28 北方町)
画像6 右の花はもう、オシベが変化している。
撮影:(2004.7.18 田野町)
画像7 花が済むとガクは濃い紅色になって5裂、羽根突きの羽状となり、直径7ミリほどの変化に富む藍色の果実をつける。
撮影:(2005.11.5 西米良村)
画像8 樹形。山菜の本には案外載ってないこともあるが、油いためや煮物、ご飯に炊き込むと美味しいと、知る人は推奨している。
撮影:(2004.7.18 田野町)
画像9 葉は長さ10cm内外で、鋸歯は殆どなくて両面に毛があるが、量は変化の幅が大きい。
撮影:(2005.8.28 北方町)
画像10  葉の下面、これは脈上にある綿毛状の毛が多いタイプ。葉柄の毛も目立つ。
撮影:(2005.11.5 西米良村)
画像11 幹は皮目が多く、見た目にも柔らかい感じがする。撮影:(2005.11.6 宮崎市) 画像12 対生する葉は、左右の葉柄の太さも長さも違う。撮影:(2005.11.6 宮崎市)
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