FILE NO 298 宮崎と周辺の植物
ミサオノキ Randia cochinchinensis (Lour.) Merr.
操の木 アカネ科
撮影日 2014..5.22
撮影場所 綾町、延岡市

 
三重県、和歌山県、四国、九州、琉球~台湾、中国南部~東南アジア~オーストラリア方面に分布、4m程の高さになるという常緑低木で、宮崎では隣県大分の絶滅危惧種(準)ほどではないが、見かける機会は少ない樹の一つと思える。
  果実の画像を狙って10年超、延岡市で果実の実った樹に遭遇した。(2019.1.23撮影)
 牧野富太郎博士の命名で、青々とした葉が年中変わらないことから名付けたとのコメントがあるが、その分痛んだ葉が目立つ樹であり、必死に頑張っている印象が強い。
画像1 大樹の枝の下、陽当たりの悪い場所にひっそりと咲いた花
画像2 まさにクリーム色という表現が相応しい面白い花が団子状に咲く。
    花の付き方が分かりにくいが、10個内外の花が集散花序となる。
 撮影:(2002.5.11  綾町)
 画像3 高木の下で陽光を求めて枝を不規則に伸ばした高さ5mほどの樹。
    主になる枝は不明、細枝が横や下にも伸びて全体丸っこい感じ。
撮影:(2011.5.25  綾町)
 
画像4 花序を見上げた画像で、棍棒状に1.3cm程も長く突き出た花柱が目立ち、花冠はバナナを剥いたように見える。 撮影:(2011.5.25  綾町) 画像5 花冠は上半部が4裂して長さ8ミリほども反り返る。放射状に伸びたオシベは長さ6ミリほど、匂いは無い。 撮影:(2011.5.25  綾町)
画像6 花の全形。
撮影:(2011.5.25  綾町)
 
画像7 葉は疎に対生、よく見ると対生葉は一段置に片方が針状に退化している
      ことが多い。花序は旧枝の葉腋について反対側の葉は針状に退化する。
撮影:(2015.5.22  綾町)
 
 
 画像8 葉は革質で、無毛全縁、長いもので20cmになるが長さに変化が多い。先は細く尖り基部は柄に流れる。 撮影:(2011.5.27  綾町)    画像9 葉は革質だが柔らかく柔軟性がある。側脈は8~9対あって殆ど隆起することはない。縁は少し波打つ。 撮影:(2011.5.27  綾町)
画像10 葉の下面。上面の深緑色と違いやや白緑色気味で脈は明らかに隆起している。
撮影:(2015.5.22  綾町)
画像11 葉の下面拡大画像。脈腋に小さな穴があるがたいていゴミ等で塞がっている。
撮影:(2011.5.27  綾町)
 
 画像12 新枝の小枝は緑色で旧枝とは明確に区別できる。 撮影:(2015.5.22  綾町)   画像13 葉柄の基部の葉柄間托葉は明らかに枝を取り巻いて顕著。 撮影:(2015.5.22  綾町) 
 
画像14 葉のわきから伸びた枝が次の主軸になっていることがよく分かる葉柄の位置。
撮影:(2015.5.22  綾町)
  
  画像15 極小の皮目が多い平滑な樹皮はやがて黄褐色になる。 
撮影:(2014.5.22  綾町)
  
  画像15 薄暗い森の中で見る果実は下から見上げる形で探す方が分かり易い。
   ずっと淡緑色だった果実は年を越す頃から少しづつ熟し初める。
     この果序では一部の果実は色がつき始め一部はもう黒熟している。
撮影:(2019.1.23  延岡市)
  
 
 画像15 花序は縦よりも横幅が広めに展開し、落果せずにぎっしりとついた花序や、風雨で落ちて数えられるほどになった花序がある。 
撮影:(2019.1.23  延岡市)
  
   画像15 果実は液果で直径6ミリほどの球形だがやや縦長とも見える。果実の先端は円状縁となって中央部が窪む。3月初めに黒熟する。 
撮影:(2019.1.23  延岡市)
  
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