FILE NO 517 宮崎と周辺の植物
ミツバウツギ Staphylea bumalda (Thunb.) DC.
三葉空木 ミツバウツギ科
撮影日 2008.5.22
撮影場所 県北部

  ミツバウツギは、世界に30種ほどある仲間で構成したミツバウツギ科を代表する名前になっており、その内日本にある3種は、ゴンズイ、ショウベンノキとこのミツバウツギだが、宮崎では3種全部を見ることができる。
 ミツバウツギは県内の山地よりに多く見られ、地味で目立つ樹ではないが、果実の時期にはかなり変わった形に気がついて記憶に残ることになる。
 和名は花がウツギに似て3小葉だからだが、枝は中空ではないが白い髄がある。
画像1  山地の日が当って湿り気のあるところで見られる高さ3mほどになる落葉性の小高木。 別にコメノキ、ハシノキなどいう呼ぶ地域もあるという。
画像2   果実は刮ハで左右2室に分かれたような独特の形でぶら下がり、
   似たような果実は他にないので一度憶えるとすぐに分る。
         この樹を「猿のパンツ」と呼ぶ地方があると書いた本もあるが、さて。
撮影:(2005.6.12  県北部)
画像3  樹形は定まらず、多くは幹中部から分枝を重ねて、全体が球状になる。
          コメノキは若葉を混ぜご飯に、ハジノキは箸や木釘に利用したことからという。
撮影:(2005.5.14 県北部)
画像4  托葉は早落性で開花時期までは小托葉が残る。花は長さ1cmほど。
撮影:(2008.5.22  県北部)
画像5  花は1.2cmほどの花柄の先にガク片5、花弁5で花弁10個に見えるが、ガク片だけが半開する程度。 撮影:(2008.5.22  県北部)
画像6  大きく開いたガクの中に見える花弁内部にオシベ5とメシベが見える。
撮影:(2007.5.2  県北部)
画像7  オシベ中心部には、基部で2分して2本になった花柱が見える。花弁、ガク片、オシベ、メシベはほぼ同長。  撮影:(2007.5.2  県北部)
画像8  葉は3出複葉で、頂小葉が大きく長さ10cmを超える。 撮影:(2008.5.31  県北部) 画像9  葉下面。葉は両面ともに細毛があり触るとザラザラする。 撮影:((2008.5.31  県北部)
画像10  葉縁の鋸歯は芒状に尖り上向きに撥ねる。    撮影:((2008.5.31  県北部) 画像11  枝は褐色を帯びて小さな縦の皮目が目立つ。    撮影:((2008.5.31  県北部)
像12  直径1.2cmほどの枝の横断面。白い髄が詰っている。 撮影:(2008.5.31  県北部) 像13  幹は灰褐色で縦に浅く溝ができる。
撮影:(2008.5.31  県北部)
像14  果実は長さ幅ともに2.5cmほどの大きさで、横に脈が入った
       薄い袋になって、中心のl縫い目状に沿って左右に種子がつく。
撮影:(2005.6.12  県北部) 
像15  果実の片側を手で破って見えた未熟な種子。艶のある真珠色で倒卵形。 
撮影:(2005.6.12  県北部)
像16  袋状の果実を手で破ると、中に光沢のある長さ5ミリほどの柿色に熟した果実が見える。
撮影:(2005.8.16  県北部)
トップへ 科名リストへ