FILE NO 623 宮崎と周辺の植物
ミヤジマシダ cyrtomium balansae (Christ) C.Chr.
宮島羊歯 オシダ科
撮影日 2009.1.14
撮影場所 県中部

  ミヤジマは広島県の宮島のことで、ここで採集されて名付けられた記録があるらしいが現在は宮島にはなくて、九州福岡、佐賀、 熊本、宮崎の各県、鹿児島県の屋久島までと限られた地域に分布しているようだ。
 宮崎では中部以南の渓流脇傾斜地等に自生しているが、そのような場所は似たようなシダ類も多い上に、同じミヤジマシダでも色や形状等がかなり変化するのでややこしい。
 濃緑色の艶のある厚手の葉は意外と柔らかい。 
画像1  谷沿いの薄暗い遊歩道わき、光沢のある葉は長さ1.2mほど。
画像2 大きいものは20対以上にもなる羽片は、基部側か最大で先に向かって
       徐々に小さくなる。下部の葉2、3対は扁平だが大半の葉は多少波状になる。
撮影:(2005.12.11 県中部  )
画像3 羽片は鎌状の広披針形で基部は中軸側で耳状に尖り、先端部は細長く尖る。
       上面は鋸歯部分がやや波打って少し反り、ソーラス(胞子嚢群)の位置が見える。
撮影:(2009.1.17 県中部 )
画像4 羽片上面の鋸歯先端は突き出て尖る。縁はやや波打つ.。 撮影:(2009.1.17 県中部) 画像5 ソーラスは小羽軸の近くを除いてほぼ全面に散在する。 撮影:(2009.1.17 県中部)
画像6 ソーラス(胞子嚢群)は直径1ミリほどと小さく苞膜は全縁。 撮影:(2005.12.11  県中部) 画像7 葉は頂羽片がなく細くなって終わり、ソーラスは先端までつく。 撮影:(2009.1.17 県中部)
画像8 ソーラスは内側(中軸側)基部から付きはじめて先端に広がり、それから外側基部につく。  撮影:(2009.1.17 県中部) 画像9 下面小羽軸周辺には小さな鱗片がある。ソーラスは遊離小脈の先につく。 
撮影:(2009.1.14 県中部)
画像10 羽片の短い柄の基部には小さな鱗片が固まっている。 撮影:(2005.12.11 県中部) 画像11 葉柄は長さ50cmにもなり鱗片の形もかなり変化する。 撮影:(2005.12.11 県中部)
画像12 葉柄基部の鱗片。長さ1cmほどの広披針形で密生する。  撮影:(2009.1.17 県中部) 画像13 葉柄のやや上部の鱗片。べったりと張り付いている。  撮影:(2008.8.16 県中部)
画像14 羽片の基部付近の鱗片。中軸に疎らに張り付いている。 撮影:(2005.12.11 県中部) 画像15 ひも状になった鱗片もあり、かなり変化の幅が広い。 撮影:(2009.1.17 県中部)
トップへ 科名リストへ