FILE NO 205 宮崎と周辺の植物
sen
ミヤコグサ Lotus corniculatus L. var. japonicus Regel
都草 マメ
撮影日 2010.4.5
撮影場所 宮崎市

 
北海道から琉球までの日本全土と、台湾、朝鮮半島~中国、ヒマラヤに分布するという多年草で、宮崎でも道路脇の草地や堤防斜面等に広く自生している。
 開花の時期や花の特徴等からすると古歌や文献等に出てきても良さそうな気がするのは、都草という和名に惑わされているのかも知れない。
 ミヤコグサの語源は漢名の百脈根が簡略化されたミャッコングサから来ているという説に説得力がありそうな気がする。
画像1 河川堤防の堤内地側斜面の一帯に群生したミヤコグサ。
画像2 別名のエボシ(烏帽子)グサやコガネバナ(黄金花)がそのまま
   理解できる形や色で、特に鮮黄色をした旗弁の赤条が特徴的。
撮影:(2010.4.11
 宮崎市)
画像3 茎は中心から四方に枝を伸ばしながら円座状に広がって先が立ち
      上がり、普通は基部から枝先まで20cmほどで、少数の枝を分ける。
撮影:(2011.4.11
 宮崎市)
画像4 花は旗弁の高さ約8ミリ、1.3cmほどの長さの翼弁2個は合掌したようになっている。 撮影:(2011.4.15  宮崎市)) 画像5 翼弁の片方を取り除くと、左右2個が合着して先が細長く伸びた筒状になった竜骨弁が見える。 撮影:(2011.4.14  宮崎市)
画像6 翼弁が開いて竜骨弁に虫が留まることで花粉が押し出された後、メシベ柱頭が外に出てくる。撮影:(2011.4.15  宮崎市) 画像7 長さ6ミリほどのガクは筒部が3ミリ、5裂して内側に反るガク片が約3ミリ。 葉もガクも無毛。 撮影:(2010.4.26  宮崎市)
画像8 竜骨弁を片方取り除くと長短2体(長が5、短が5)のオシベ10個が見える。
   メシベは竜骨弁内では機能せず、画像6の状態で虫に触れて受精可能になるらしい。
撮影:(2011.4.14
 宮崎市)
画像9 茎は基部からゆっくりと斜上しながら上半部で2~4の枝を分ける。
     葉は2対と頂小葉1個の5小葉だが、基部の1対は托葉のように見える。
撮影:(2011.4.14
 宮崎市)
画像10 葉は無毛、頂小葉の長さは約1cm、上面の中央脈はやや凹む。
撮影:(2011.4.14
 宮崎市)
画像11 葉の下面は中央脈がやや隆起する。小葉に柄はほとんど無い。
撮影:(2011.4.14
 宮崎市)
画像12 茎は鈍い角のある方形、細かい縦の筋は茎上部で特に目立つ。
撮影:(2011.4.14
 宮崎市)
画像13 茎上部から出た複葉の基部、小葉を下から透かしてみると4対前後の側脈が見える。
撮影:(2011.4.14
 宮崎市) 
画像14 果実は長さ3.5cmほどの細い円柱形で熟すと果皮が捻れ裂けて種子を弾きとばす。
撮影:(2010.4.26
 宮崎市) 
画像15 地上部の茎葉に比して根は逞しいが、漢名の百脈根のイメージにはほど遠い。
撮影:(2011.4.15
 宮崎市) 
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