FILE NO 682 宮崎と周辺の植物
モロツカウワミズサクラ Padus nakatakei H. Ohba & M.saito
諸塚上溝桜 バラ科
撮影日 2013.4.27
撮影場所 県北部

 2012年12月20日に発行された植物研究雑誌87巻6号に大場秀章理学博士により発表されたバラ科ウワミズザクラ属の新種、宮崎県の諸塚村と周辺で少数自生していることが確認された落葉高木。
 この樹の場所は小さな谷川の脇で増水すると根が洗われるような場所で、よく似たウワミズザクラとは生育環境がかなり違っているが、もっと広範に調査が行われれば自生ヶ所はもっと増えて来ると思われる。
 画像提供を主たる目的に掲載することとした。
画像1 谷流域にある高さ15mほどの樹で枝は下方にも広がっている 画像21,23以外は同じ樹
画像2 開花期の樹形。総状花序が一斉に枝を埋め尽くして白っぽく
     見えるほど、枝がゆったりと広がって全体が丸く整っている。
撮影:(2011.5.4 ) 
 
像3 谷川の水勢に揺れる、幹下方から伸びて陽当たりの悪い花序枝。
撮影:(2011.5.4 )  
画像4 基部に普通3〜4(時に5)枚の葉のある花序枝は長さ20cmほど。
撮影:(2011.5.4)  
画像5 (若い蕾)花芽が開いて淡い淡紅色の苞が展開するが早く落ちてしまう。 
撮影:(2010.3.30)
画像6 花弁5が開いて差し渡し8ミリほどの大きさ、多数のオシベは花外に飛び出す。
撮影:(2011.5.4)
   
画像7 メシベは先が細く伸びた緑色の瓶子状でよく目立つ。 撮影:(2010.4.24)    画像8 花柄の長さは7ミリほど、花序軸ともに短い軟毛がある。 撮影:(2011.5.4) 
画像9 互生する葉は先の尖った整った楕円形で押したような平板状。
撮影:(2011.5.4 ) 
画像10 葉は葉身の長さ12〜13cmほど、葉柄約2cmで基部は切形またはやや楔形。
撮影:(2011.5.4 )
画像11 葉柄上部にある蜜腺で、ウワミズザクラと違って目立って大きい。
撮影:(2011.5.4 )
画像12 葉の下面。淡緑色で側脈が揃って上向きに曲がる。赤味を帯びた葉柄が目立つ。
撮影:(2011.5.4)
画像13 葉の下面の拡大画像。細かい網目状の脈がはっきりと見える。全体が無毛。
撮影:(2011.5.4)
画像14 冬芽の展開、未だ柔らかい葉柄と同じ淡紅色で美しいが早く落ちてしまう。
撮影:(2010.3.30)
画像15 托葉は針形で黄白色、縁に鋸歯状の突起がある。新葉の蜜腺はもう目立つ。
撮影:(2010.3.30)
   
画像16 果実は長さ3〜7ミリほどの柄の先で直径7ミリほどの球形になる。
撮影:(2009.6.28) 
  画像17 果実は縦に浅い溝状の凹みが入る。口にしても甘みは少ない。
撮影:(2009.6.28)
   
画像18 枝は、光沢のある紫褐色で丸い突起状の皮目がある。撮影:(2009.4.26)     画像19 比較的若い樹幹、肥大した皮目が連続して縦模様を作る。撮影:(2011.6.24)  
   
画像20 葉柄上部の蜜腺。葉もしっかりとして硬くなり蜜の分泌は止まっている。
撮影:(2011.6.27) 
  画像21 (参考)ウワミズザクラの新葉の蜜腺。葉身の基部についてごく小さい。
撮影:(2007.5.4 五ヶ瀬町) 
   
画像22 葉縁の鋸歯。小さくて遠目では見えにくい。撮影:(2011.5.4)    画像23 (参考)ウワミズザクラの鋸歯。遠くからでも良く目立つ。 撮影:(2007.5.2 五ヶ瀬町) 
トップへ 科名リストへ