FILE NO 302 宮崎と周辺の植物
ナガバハエドクソウ Phryma leptostachya L. var. oblongifolia(Koidz.)Honda
長葉蠅毒草 ハエドクソウ科
撮影日 2003.6.20
撮影場所 高原町

 ハエドクソウは、文字通り蠅毒の草で、終戦後まで この草の根を煮詰めた汁でハエ取り紙を作っていたから名付けられた。
 薬草事典によれば、全草に殺虫効果があるということで、開花期に全草を取って水洗いして日干しにするとある。
 ハエドクソウ科は一科、一属、一種で「ハエドクソウ」しかないそうだが、果実がただ1種子であること、萼裂片の先がカギ型に曲がることが特徴で基本種はアメリカにあるらしい。
 日本にあるのは変種にあたるハエドクソウとナガバハエドクソウだが、撮影したこれはナガバハエドクソウにあたるものとした。
人家近い丘陵地藪陰などにも生える目立たない多年草。      
花冠は長さ5〜6mm、上下2唇で上唇は短くて赤紫色を帯びる。下唇は白色で3裂して前に突き出す。 葉は長さ7〜10cm、幅4〜7cmの長楕円形で
両面に短毛がある。花穂は長く伸びてまばらに
花をつける。
花は初めは上向きだが開花期は横向き、果実は下向きになる。 茎は枝が少なくて、茎頂、腋生する枝の先端から穂状花序を伸ばす。
萼も上下2唇に分かれて、上唇の方が長く先端は3裂して先が曲がった刺になっている ハエドクソウの根。(掘り出して見た根)
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