FILE NO 570 宮崎と周辺の植物
ナガバサンショウソウ Pellionia yosiei  Hara
長葉山椒草 イラクサ科
撮影日 2007.2.18
撮影場所 日向市

 近年、長崎県の対馬でも見つかったと聞くが、昭和12年に宮崎県の研究者、吉江清朗氏が見つけて以来、宮崎県だけで見られる固有植物とされ、学名もフランス人の名前に由来する属名「Pellionia」の後につく、種小名「yosiei」は吉江晴朗を表している。
 和名は葉がサンショウ(山椒)の葉に似たサンショウソウに対し、このナガバサンショウソウは、葉が長くなることによるが、それよりも一番の特徴は葉の主脈に沿って白斑が出ることである。 
画像1 林道脇の雑木林、美味しいと評判の水が湧き出る崖地に小さな株が数個、若い雌花も見えるが独特の白斑模様の葉が特徴。
画像2 基本的には雌雄異株で、大きさ5ミリほどの球状の雌花序。
     花は小さくて良く見えないが、線状の花被片5が開いている。
撮影:(2006.3.21 日向市 )
画像3 長さ25cmほどで、地面を少しつる状に這い、弱弱しく斜めに立ち上がって互生する葉を疎らにつける。撮影:(.2006.3.21 日向市) 画像4 葉は葉柄が殆どなく、長さ7cm、幅2.5cmほどで先は尖り、ヘリの粗い鋸歯が捩れて反り返るのが特徴。 撮影:(.2005.2.5 日向市)
画像5 雌花のアップ。花序全体で6〜7ミリほどの大きさで、個々の花は 
  小さくて内部は良く見えない。花被片の毛が粒状に見える。
  撮影:(2006.5.14 日向市) 
画像6 花期を過ぎた雌花、花被片の内部は果実の時期。 撮影:(.2006.5.17 日向市) 画像7 同じ時期ながら早い株では果実となった果序。 撮影:(.2006.5.17 日向市)
画像8 雄花序は5cm以上もある花柄の先で疎らな集散花序となる。 (撮影:2001.10.7 日向市) 画像9 葉の下面は薄緑色、大まかな脈が葉縁に沿って網を作る。 撮影:(.2005.2.5 日向市)
画像10 画像4で記載した鋸歯が上側に反り返って捩れた状態。  撮影:(.2005.2.5 日向市) 画像11 茎は紫褐色で丸く、毛は微細な突起状になる。  撮影:(.2005.2.5 日向市)
画像12 葉の上面。主脈両側の白い班は不規則な幅で基部から先端まで走る。
撮影:(.2006.3.21 日向市)
画像13 (参考画像):サンショウソウの葉。
大きさ、葉先の尖り具合、白班、鋸歯の反り返り具合が違う。  撮影:(.2006.3.21 日向市)
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