FILE NO 588 宮崎と周辺の植物
ナチシダ Pteris wallichiana Ag..
那智シダ ワラビ科
撮影日 2007.11.20
撮影場所 都農町

 千葉県以西琉球までの海沿いの暖地で、比較的明るい林内に多い大型の常緑性シダだが、関東あたりでは冬に地上部は枯れるという。
 葉が、放射状に5本の指を広げたような独特の形で、他に似た形のシダはないので一度憶えるとすぐに判る。
 宮崎では海岸からかなり離れた山中まで見られ、杉山の伐採地や崩壊地など地面が露出した場所でよく群生しているのでよく目立つ。
 ナチは、和歌山県の那智山で最初に発見されたことから。
画像1  最近伐採されたような杉山にいち早く進出して、太陽光を独り占めしている株。高さは1m近いが、条件のいい場所ではもっと高い。
画像2 上から見た株。葉柄の先端に開いた5個の枝のうち、上側3個と手前2個は
     開く角度が違うが、葉がこんなにきれいな5角状に広がるシダは他にない。 
撮影:(2007.4.13 国富町)
画像3 新葉、3岐した枝の左右の枝がもう一回外側に分岐して5角状(烏足状)に広がる。
撮影:(2007.12.2 宮崎市)
画像4 画像3の新葉がさらに展開して伸び、完全に5個の枝になった。 
撮影:(2007.12.2 宮崎市)
画像5 分岐した枝は2回羽状に深裂し、整然と揃って目立つ。  撮影:(2007.11.20 都農町) 画像6 羽片は中央部あたりが最も長く、先端は細く伸びる。 撮影:(2007.11.20 都農町)
画像7 頂羽片は明確で、先端まで揃って深裂する。  撮影:(2007.11.20 都農町) 画像8 頂羽片の下面。胞子嚢群はかなり先の方までつく。 撮影:(2007.11.20 都農町)
画像9 小羽片の外側最下裂片は他の裂片より長い。  撮影:(2007.11.20 都農町) 画像10 胞子嚢群は葉縁につく。各裂片基部の横脈は繋がる。  撮影:((2007.11.20 都農町)
画像11 胞子嚢群(ソーラス)は葉縁に沿ってつく。紫褐色の羽軸には光沢がある。
撮影:(2007.11.20 都農町)
画像12 葉柄は1mほどにも伸び、黄褐色〜暗紫色で滑らかで光沢がある。 
撮影:(2007.11.20 都農町)
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