FILE NO 481 宮崎と周辺の植物
ノブドウ Ampelopsis brevipedunculata (Maxim.) Trautv. var. heterophylla (Thunb.)Hara
野葡萄 ブドウ科
撮影日 2012.7.6
撮影場所 川南町

 北海道~琉球までの日本全土、台湾、朝鮮~中国、樺太、千島に分布するという蔓性の木本で、日本中の山野でごく普通にあって赤や藍の派手な果実をつけるので和名は別として良く知られている。
 長い学名は、Ampelopsis(ブドウに似た)brevipedunculata(短い花柄の) heterophylla(異葉性の)からなっているが、葉の変形ぶりは相当なもので、キレハノブドウ、テリハノブドウと区別するがその程度も実にさまざまに変化する。
 各地に多くの呼び名がある。
画像1 垂れ下がった蔓が横に伸びた枝で、葉の切れ込みが深い
 画像2 果実は様々な色に変化しながら最後には淡い空色になる。
 撮影:(2007.9.9 延岡市) 
画像3 蔓は周辺の草木に絡んで上に伸び上がって葉を広げるが、
      垂れ下がる枝が目立つがたいてい他の蔓類と競合している。
撮影:(2010.10.4 宮崎市) 
画像4 花序は葉と対生する形で出て2cmほどの柄の先に2つの小花序が開く。花序は全体が長辺2.5cmほどの水平楕円状に展開する。
撮影:(2012.7.6 川南町) 
画像5 花は反り返る5弁花で差し渡し直径5ミリほどでオシベ5個。花弁はすぐに落ちて花柱が残る。先端が淡赤紫色の花柱は高さ約6ミリ。
撮影:(2012.7.6 川南町) 
 
 画像6 切れ込みの目立つ正面の葉は葉柄5cm、葉身の長さ13cm
         ほどだが、他の葉は切れ込みの程度、深さ等がまた違っている。
撮影:(2012.7.6 川南町) 
画像7 (葉上面) 切れ込みの深い葉の中央部。主脈と側脈の接点部は赤っぽく見える。
撮影:(2012.7.6 川南町) 
画像8 画像7の拡大画像。脈の黒点状に見える短毛、赤っぽくなっている脈接点は見える。
撮影:(2012.7.6 川南町) 
画像9 (葉下面) 脈の接点部は所どころに膨らんだヶ所が見られる。脈以外は無毛。
撮影:(2012.7.6 川南町) 
画像10 下面の疎らな短毛の状況。脈の基部も隣接脈との結点部が膨らんでいる。
撮影:(2012.7.6 川南町) 
 
 画像11 葉は透視性が良く細かい脈まで良く見える。
撮影:(2012.7.6 川南町) 
     
画像12 節部は殆どの場合目立つほど肥厚する。 若い蔓には短毛が散生する。
撮影:(2008.7.26 日南市) 
  画像13 樹皮は縦に気孔が入って淡灰褐色で一部剝がれたような色模様が出る。
撮影:(2011.11.6 宮崎市)  
     
 画像17 果実は早い時期から色がつき始め紫色系から藍色系に変化する。 毒々しい感じで食べる気にならない。 撮影:(2011.11.6 宮崎市)    画像18 果実はブドウタマバエ等の幼虫が中に寄生して膨らみ直径1cm近い球形になる。柔らかく弾力がある。 撮影:(2011.11.6 宮崎市)  
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