FILE NO 460 宮崎と周辺の植物
オグルマ Inula britannica L. subsp.Japonica (Thunb.) Kitanm
小車 キク科
撮影日 2011.8.2
撮影場所 宮崎市

 北海道から九州鹿児島の川内川河口辺りまでと、朝鮮、中国に分布するという多年生の草本で、宮崎では水湿の草地等に生えるが稀小な種類に属する。
 日本に自生するオグルマは、ヨーロッパからアジアに広く分布しているイヌラ・ブリタニカの変種の一つとされて学名にbritannicaがついているが、近縁のInula helenium L.には和名オオグルマが与えられている。
 オオグルマは江戸宝永の頃に輸入され、利尿発汗に効く土木香と呼ばれているという。
画像1 刈取りに耐えながら堤防草地に群生して一斉に開花した株
 画像2 頭花は舌状花が整然と揃って、差し渡し3.5cmほどの
    円形に開いて美しい。舌状花の先端は浅く3裂する。
撮影:(2011.10.11 宮崎市) 
画像3 草原の中で秋草に交じって開いた花は、葉が細くホソバオグルマと思われる。
撮影:(2012.8.12 高千穂町) 
   画像4 草丈は横のセイタカアワダチソウに伍するように90cmほどにも伸びた株。
撮影:(2012.8.25 宮崎市)
画像5 頭花内側の管状花では花柱が伸び出して画像2とは違った花に見える。個々の花は画像16を参照。 撮影:(2011.12.3 宮崎市)  画像6 頭花の端を少し取り除いたら。密集した管状花が見える。冠毛はほぼ管状花冠の上部まで達する。 撮影:(2012.8.25 宮崎市) 
     
画像7 長さ1.4cmほどの舌状花の黄色い花冠部は長さ約1cm。冠毛は堅く少ない。
撮影:(2012.8.25 宮崎市) 
  画像8 長さ5~6ミリの総苞片は5列に並んでほぼ同長。頭花の茎上部に小さな茎葉がつく。
撮影:(2010.7.28 宮崎市) 
 
 画像9 堤防草地の株は牧草用に一度刈り取られたが、高温が
       続き再び芽が出て短い茎が伸び、夏時同様の花をつけた。
撮影:(2011.12.7 宮崎市) 
画像10 茎の基部近くの葉、葉の形状大きさはかなり変化が大きいが基部の葉は長さ約10cm。
撮影:(2012.8.25 宮崎市) 
画像11 茎葉中部の葉、長さ4~5cmほどで、上面無毛、縁の鋸歯は先がとげ状になる。
撮影:(2012.8.25 宮崎市) 
画像12 葉の下面。やや白味がかって脈が隆起しザラザラ感がある。無柄で主脈はやや白い。
撮影:(2010.7.18  宮崎市) 
画像13 葉の下面拡大画像。脈上にも、脈間葉身にも寝た毛が密生している。
撮影:(2012.8.25 宮崎市) 
     
画像14 茎は稜があって下部では毛が少なくなる。葉の基部は明らかに茎を抱いている。
撮影:(2010.7.18 宮崎市)
  画像15 上部の茎は白い軟毛が密生し、頭花のつく茎の上部は特に顕著。
撮影:(2010.7.18 宮崎市)
     
 画像16 管状花(左端)は高さ約5ミリ、突き出て分岐した左右のメシベ花柱の長さは約1ミリ。
撮影:(2012.8.25 宮崎市) 
  画像17 まだ若い果実。そうか果は長さ1ミリほどで毛がある。冠毛は未熟時とあまり変化しない。
撮影:(2011.12.3 宮崎市)  
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