FILE NO 621 宮崎と周辺の植物
オオムラサキシキブ callicarpa japonica thunb. var.luxurians Rehder
大紫式部 クマツヅラ科
撮影日 2008.12.14
撮影場所 串間市

 ムラサキシキブの仲間は南米とアフリカ以外の世界に40種ほどあって、英名もドイツ名もフランス名も属名どおりの果実が美しいの意味になっているそうで、日本にはその内の10種ほどと分布範囲の狭いいくつかの変種があるが、神奈川県以西の沿岸〜琉球、台湾まで自生するのがムラサキシキブの変種オオムラサキシキブとされている。
 宮崎でも沿岸域に限って自生しているが、大きな葉とあまりにも鮮やかな紫の果実は室内に飾る気にならないのか、庭に植栽した家もあまり見かけない。
画像1  小さな漁村の倉庫わき藪、横に伸びた枝先に目立つ果実だが、地元の漁師さんたちはありふれた1つの風景として殆ど興味を示さない。
画像2 花は大きな葉の間に見え隠れする程度で遠目には目立たないが、
       近づくと10cmほどに広がった集散花序に淡紅色の小さな花が見える。
撮影:(2008.7.13 串間市)
画像3 全体の樹形。幹の途中から分枝した枝から多くの横枝が伸びて絡み合いよく茂る。
  落葉性で高さは3〜5mほどにななるが、若い樹でも花をつけ果実を実らせる。
撮影:(2008.12.28 串間市)
画像4 花序の大きさはかなり変化の幅があるが、花序の軸(花梗)は普通は1cmほどで太い。
撮影:(2008.7.13 串間市)
画像5 花は花冠が4裂し、開花後徐々に外側に反り返る。花序は中心部が少し盛り上がって全体が丸みを帯びる。撮影:(2008.7.13 串間市)
画像6 花はオシベ4個、メシベ1で共に花冠の外に伸び出している。花冠は差渡し7ミリほど。
撮影:(2008.7.13 串間市)
画像7 若い花ではオシベ4個が伸び出して目立つ。花冠は内部から裂片にかけて淡紅紫色となる。  撮影:(2008.7.13 串間市) 
画像8  枝から対生した葉腋付近から出た果序。葉も果実も大きさ、色ともに
        かなり変化の幅が大きくて、時にムラザキシキブとの中間形もあるという。 
撮影:(2007.12.1 串間市)
画像9  葉は長さ17cm、幅6cmで先は尖って基部は楔形。  撮影:(2007.12.1 串間市) 画像10 葉の下面、若葉は脈上に星状毛があるが成葉では消える。 撮影:(2007.12.1 串間市)
画像11 若枝では枝、葉柄、葉脈に星状毛が密生するが後で消失する。
撮影:(2007.12.1串間市)
画像12 成長した枝と葉柄に星状毛は見られない。若枝には縦の皮目がある。
撮影:(2007.12.1串間市) 
画像13 2mほどの木の横枝の果実。オオムラサキシキブはムラサキシキブの変種で、
     葉も果実も大きいことが特徴だが、あるという両者の中間形はまだ知らない。
  撮影:(200.8.12.28 串間市)        
画像14 果序につく果実が多く、混み合っている枝も珍しくない。  撮影:(2007.12.1 串間市)  画像15 果実は直径4ミリほどの球形で、果皮のごく薄い核果。 撮影:(2008.12.31 串間市) 
画像16 1果実に4個ある種子は片面が扁平な長卵形で長さ約3.5ミリ。 撮影:(2008.12.31 串間市)  画像17 樹幹は柔らかい感じで薄い灰褐色、白い皮目が目立つ。 撮影:(2008.7.13 串間市) 
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