FILE NO 613 宮崎と周辺の植物
リュウキュウマメガキ Diospyros japonica Sieb. et zucc.
琉球豆柿 カキノキ科
撮影日 2005.11.5
撮影場所 西米良村

  普通にはシナノガキ(信濃柿)ともいわれるが(長野県にはないとされている)、柿渋用に栽培されるマメガキもシナノガキと呼ばれるらしいので、リュウキュウマメガキ(琉球豆柿)で整理した。
 関東以西、琉球〜台湾、中国南部に自生するといわれ、宮崎では、それほど多くはないが平地からかなりの山地まであちことで見られ、垂れ下がった葉の特徴的な葉脈で、遠くからでも比較的分リ易い。
 未熟な果実から渋を取るらしいが、かなりの高木になる。
画像1 山地林道脇の見上げた枝に実った果実は大きさ2cmほど。
画像2 ダム湖に沿って走る山間の国道、道下の薮から抜き出て伸びた
       リュウキュウマメガキ、茂った葉の間からまだ未熟な果実が見える。
  撮影:(2008.10.12 西米良村)
画像3 雌雄異株で花は主に新しい枝の葉腋に、メバナは1個づつ、オバナは2個づつつく。
花は先が4裂した壺形で、メバナはガクの基部から花冠先端まで7ミリほど。 
撮影:(2008.6.28 西米良村)
画像4  花は葉腋に直接ついて柄は無い。花もガクも厚くて硬く、曲げるとポキンと折れるほど。
撮影:(2008.6.28 西米良村)
画像5  開いた花冠は差し渡し1cmほどで、黄白色。4裂したガク裂片のは先は鈍く尖る。 
撮影:(2008.6.28 西米良村)
画像6 花冠の一部を取り除いてみると、退化したオシベ8に囲まれメシベの柱頭が見える。
撮影:(2008.6.28 西米良村)
画像7 メシベの柱頭は4〜5個が基部で合着し、下部にある淡黄白色無毛の子房につながる。 撮影:(2008.6.28 西米良村)
画像8 果枝の様子。大きな葉の間の果実は目立たないが、落葉する晩秋にはぎっしりと生った柿が目立つ。 撮影:(2005.11.5 西米良村) 画像9 樹皮は灰黒色で、大きくなるとカキノキほど顕著ではないが縦に浅い裂け目が出る。
撮影:(2005.11.5 西米良村)
画像10 枝葉は深緑色で縁は波打って少し内側に反り返り、遠くからでも
  判るほど中央脈から葉縁に流れる独特の葉の側脈が目立つ。
撮影:(2005.11.5 西米良村)
画像11 互生する葉は変化が大きいが、普通は長さ15cmほどで葉柄は3cmほどある。
撮影:(2005.11.5 西米良村)
画像12 葉の下面は白っぽくて成葉では無毛。良く似たマメガキには脈上に短毛がある。
撮影:(2005.11.5 西米良村)
画像13 葉の下面。脈上に毛は殆んど見られず、全体が白い中に細脈が明確に見える。
撮影:(2008.6.28 西米良村)
画像14 若い枝は緑色だが、やがて赤紫色を帯びて疎らな白っぽい皮目が目立つ。
撮影:(2005.11.5 西米良村)
画像15 果実は直径2cmほどの球形で大きさ以外は柿に似る。ヘタ(ガク片)は花後大きくなって残る。  撮影:(2005.11.5  西米良村) 画像16 果肉は渋くて美味くない。種子はカキノキの種子に似て長さ1.4cmほどで、4〜5個ある。.
撮影:(2008.10.12  西米良村)
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