FILE NO 551 宮崎と周辺の植物
サカキカズラ Anodendron affine (Hook. et Arn.) Druce
榊葛 キョウチクトウ科
撮影日 2006.4.29
撮影場所 宮崎市

 千葉県以西、琉球、中国からインドまで分布しているそうで、宮崎では同じキョウチクトウ科のテイカカズラほど多くはないが、広く自生する。
 葉がサカキに似ている葛で「サカキカズラ」との説はそれなりに頷けるが、別にニシキラン(錦蘭)と呼ばれることについては、ガガイモ科にあるサクラランと比べた時、葉の間から花が咲いた感じが少しは似ているような気もするが、仲間内で由緒ある名前で知られるテイカカズラに負けない名前をもらったのだろうか。 
画像1 巻きつく高木がない、潮風のあたる低い藪の一角を覆いつくして、一斉に花を咲かせたサカキカズラ。花の香りはジャスミンそっくり。
画像2 蔓の枝先や葉腋から集散花序に淡黄色の花をつける。
撮影:(2006.4.22 宮崎市)
画像3 対生する葉の上に伸びた花序。
撮影:(006.4.16 串間市)
画像4 花冠の先は扇風機の羽根状に似て5裂して長さ1.2cmほどに平開、裂片はこより状にねじれる。
撮影:(2006.4.22 宮崎市)
画像5 花冠下部は長さ8ミリほどの筒状になり、5裂したガクがある。蕾は捩れている。
撮影:(2006.4.16 串間市)
画像6 オシベは5個で花筒の基部について上からは見えないが、先は互いに接して柱頭を囲んでいる。撮影:(2006.4.22 宮崎市) 画像7 花筒は上部、内部ともに白い短毛がある。ガクは長さ3ミリほどで先が尖っている。
撮影:(2006.4.22 宮崎市)
画像8 対生する葉は狭長楕円形で長さは7〜8cm、光沢のある革質で両面とも無毛。
撮影:(2006.4.16 串間市)
画像9 葉の下面は多少青白い。鋸歯のない葉の基部は鋭形で葉柄は長さ1.5cmほど。
撮影:(2006.4.16 串間市)
画像10 種子は長さ約1.5cm、幅1cmの扁平な反った長卵形で褐色。5.5cmほどの
純白の細い絹糸のような冠毛で風に舞いながら落ちる。撮影:(2006.3.4 宮崎市) 
画像11 果実は袋果で、長さ10cmほどの紡錘形の2個が左右水平にぶら下がる。
撮影:(2005.12.17 宮崎市)
画像12 熟した袋果は裂けて種子をこぼす。
この右側の1つの場合、中に17個の種子があった。 撮影:(2006.3.4 宮崎市)
画像13 種子は、落ちる途中で、長く大きな冠毛で、枝や葉にひっかかっていることが多い。 撮影:(2006.3.4 宮崎市) 画像14 蔓は無毛で平滑、やや紫がかった褐色で、対生する葉は盛りあがった環で連結して見える。 撮影:(2006.4.16 串間市)
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