FILE NO 128 宮崎と周辺の植物
サンゴジュ Viburnum odoratissimum Ker-Gawler var.awabuki(K.Koch)Zebel
珊瑚樹 スイカズラ科
撮影日 2014.6.15
撮影場所 宮崎市

  千葉県以西 四国、九州、琉球、台湾、朝鮮南部に分布する常緑の高木で、宮崎では沿海地や低山地の林内等で普通に見られる。
  和名の通り珊瑚のような真っ赤な実は深緑色の葉に映えて美しい。別名アワブキとも言われるとおり炎を出して燃えることがないので防火樹として知られ、日陰地でも良く成長する実用樹として重宝され、生垣や公園等で見かけることも多い。
 学名「odoratissimum」は香りのあるという意味。平家物語や和漢三才図絵、大和本草にも出ては来るが、赤い実の美しさについての具体的記述はない。
画像1 林縁の高さ5~6mほどの木の横枝に咲き始めた花
画像2 やや見上げる高さの枝で緑葉の間で目立つ果実。
撮影:(2007.7.21 日南市) 
画像3 林道脇で一本孤立気味に立った株、決まった樹形にならず
       枝葉が垂れることも多く、樹形は生育環境に応じて変化する。
撮影:(2014.6.15 日南市)  
画像4 花序は概ね縦10cm、15cmほどの大きさの円錐花序。
            撮影:(2014.6.16 宮崎市)   
 
画像5 花はガク片が5、花冠裂片5は反り返って全体丸っぽく見える。花冠の大きさはは差し渡し5ミリほどの大きさ。撮影:(2014.6.16 宮崎市)   画像6 オシベ5個が上に伸び出してメシベは花筒の中に隠れて見えない。ガクは緑色で花筒下半部を包む。撮影:(2014.6.15 宮崎市) 
画像7 葉は対生して太い葉柄の先に厚く柔らかい感じで瑞々しい。
    全体無毛で光沢と艶があり、側脈も同色ではっきりしない。
撮影:(2014.5.22 宮崎市) 
 
画像8 葉身は大きいもので長さ16cm、葉柄の長さ3.5cmほど、先端は鈍く尖る。
撮影:(2014.5.22 宮崎市)
画像9 葉は上半部で縁に緩い鋸歯が出る。厚い葉は透視性が悪い。
撮影:(2014.6.15 宮崎市) 
 
画像10 葉の下面は白っぽく見えて隆起した側脈がはっきり見える。
撮影:(2014.6.15 宮崎市))
  画像11 葉の下面の脈腋は明らかに窪んで星状毛がある。全面に小腺点がある。
撮影:(2014.6.16 宮崎市) 
 
画像12 淡褐色の小枝は小さな皮目が目立つ。新枝は緑色。撮影:(2014.6.15 宮崎市)    画像13 幹は灰褐色で小皮目のでこぼこに覆われて触るとざらざらする。撮影:(2014.6.15 宮崎市)  
 
画像16 赤くなった果序では花軸も赤くなって全体が美しいサンゴ色になる。
撮影:(2009.8.2 宮崎市) 
  画像17 果実は楕円状~卵形で先端にガク片が残る。熟すと黒くなる。
撮影:(2007.7.21 日南市) 
  
  
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