FILE NO 96 宮崎と周辺の植物
サワシロギク Aster rugulosus Maxim.
沢白菊 キク科
撮影日 2013.8.25
撮影場所 川南町

  北海道~九州までの日本に分布するが、九州では宮崎県の中部辺りが南限となっている。
  広い意味ではノギクの一つだが野菊のイメージからは少し遠い気がする。 陽当たり良好な湿地に疎らに生えて、少数の目立たない地味な白い花を枝先に一つだけつけるので、知らない人も多いし簡易図鑑では載ってないことも珍しくない。
 種小名「rugulosus」は、「やや縮んで皺がある」の意味だが、葉脈が細脈まで凹んで葉面に小さな凹凸ができるからと思われる。
画像1 水のある地表から長い花柄の先の花まで高さ70cmほど。
 
画像2 細い茎が直立して疎らに出た枝先に花が1個つく。株全体でも花は数えられるほどしかない。撮影:(2004.8.19  川南町 )    画像3 葉は茎の中部より上では無柄だが下部では短い柄がつく。手で触るとザラザラ感がある。
(2004.9.19 川南町 ) 
画像4 平開した頭花は差し渡し2.5cmほどの大きさで、舌状花の数はせいぜい10個内外。
撮影:(2013.8.25  川南町 )
画像5 頭花のアップ。舌状花弁の長さ約1.1cm、幅は先端近くが一番広い。
撮影:(2013.8.25  川南町)
 
画像6 総苞は太さ4ミリほど。総苞片は3列で片の外側中央脈部は隆起して横皺があり目立つ。
撮影:(2013.8.25  川南町 )  
  画像7 舌状花は開花時には白色だが、終期になると赤味を帯びてくるようになるものが多い。
撮影:(2013.8.25  川南町 )  
画像8 葉は線状披針形で堅く、茎下部では長さ10cm以上になる。
      中央部が最大幅で先は尖る。脈は全て凹んで下面に出る。
撮影:(2013.8.25  川南町)
 
画像9 茎上部の葉。葉柄は無い。長さは5cmほどで中央脈だけでなく周囲の脈も凹んでいる。
撮影:(2013.8.25 川南町)
画像10 茎中部の葉。葉柄は殆ど無い。葉は堅くしっかりして曲がることはない。
撮影:(2013.8.25 川南町)
 
画像11 葉上面。脈の凹みはしわに見える。葉縁全体の微細な鋸歯、突出した鋸歯一個、微細な点状の毛が見える。 撮影:(2013.8.31 川南町)     画像12 葉の下面で細脈までもが隆起しているのは種の特徴。少し目立つ盛り上がった鋸歯は葉縁にごく疎らに出る。 撮影:(2013.8.25 川南町)  
 
画像13 茎は無毛で平滑だがよく見ると、下部ではごく短い毛が多少残っている。
撮影:(2013.8.25 川南町)
  画像14 未熟な果実。果実は長さ3ミリほどで、冠毛が約6ミリ。地下茎が長く這って株を増やす。
撮影:(2013.8.31 川南町)  
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