FILE NO 493 宮崎と周辺の植物
センニンソウ clematis terniflora DC.
仙人草 キンポウゲ科
撮影日 2009.12.6
撮影場所 県西部

 
北海道南部〜琉球、台湾、朝鮮〜中国に分布するという茎基部が木質のつる植物で、図鑑では草本の部にある。
 仙人草の字は、貝原益軒の書いた「大和本草」の巻の八、高蓼の項に俗に仙人草又フツクサトモ云・・・と出てくるが、その由来については記載がなく、牧野図鑑でも、仙人草だが今はその意味は分からないと書かれている。
 果実の画像を見ていると、仙人の髭に見立てたという説は本当だろうという気になる。
 県内の道脇林縁等に普通。
画像1 未熟な果実。先端には銀白色の毛に覆われた花柱が残る。 有毒成分があるという。
画像2 茎は長く伸びて多くの分枝を出し、辺り一面を覆い尽くす勢いで広がる。
   茎や葉には有毒成分が含まれて皮膚につくとかぶれるので注意が必要。
 撮影:(2008.7.13 県西部)
画像3 川岸近くの藪を覆って表面はセンニンソウの葉だけしか見えない。
     高さ3m近くまでを葉で覆い尽くした大株だが、1株かどうかは不明。
撮影:(2009.12.7 県西部)
画像4 平開する十字形の白い4個の花弁のように見えるのはガク片で、長さ2cm以上もある。花弁はない。
撮影:(2008.7.13 県西部)
画像5 オシベは多数あって放射状に伸びる。
メシベは10個内外が集合し、先端部分が僅か開いたように見える。 撮影:(2008.7.13 県西部)
画像6 花は、10cm以上にもなる集散花序が葉腋から伸びて、多くの小花柄の
     先に上向きに咲いて、辺り一面を明るく賑やかにするほどの多さになる。
 撮影:(2008.7.13 県西部)
画像7 蕾は長さ2cmほど。白く花弁のように見えるのはガク。  撮影:(2008.7.13 県西部) 画像8 ガク片には縦3本の脈がはっきり見える。 撮影:(2008.7.13 県西部)
画像9 葉は対生する羽状複葉で3〜7の小葉からなり、大きな小葉は長さ10cm近く、
   やや厚めで普通は鋸歯がないが、中には鋸歯がある葉もある。成葉は無毛。
 撮影:(2009.12.7 県西部)
画像10 小葉の主脈両側は時に海綿状組織に含まれた空気で白っぽくなるものが交る。
撮影:(2009.12.7 県西部)
画像11 羽状複葉の枝に対生する小葉は、葉柄が極端に上向きに曲がっている。小葉柄の長さは3cmほど。
 撮影:(2009.12.7 県西部)
画像12 若い枝や新葉には短毛が密生し徐々に取れるが、葉柄等にはしばらく残る。
撮影:(2009.12.7 県西部)
画像13 つる(茎)は円柱形で縦に低い稜がある。葉柄が出る基部近くは少し淡紫色を帯びる。
撮影:(2008.7.13 県西部)
画像14 細い他物に巻きついたつる。葉柄がしっかりと絡む。 撮影:(2009.12.7 県西部) 画像15 葉柄3つがお互いに絡まりながら完全に他物を巻いている。 撮影:(2009.12.7 県西部)
画像16 果実は長さ約1cmで、先端に白毛のある花柱が残る。 撮影:(2009.12.6 県西部) 画像17 熟して白毛が広がった果実。花柱は長さ3.5cmほど。 撮影:(200912972 県西部)
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