FILE NO 658 宮崎と周辺の植物
sen
シロヤマシダ Diplazium hachijoense Nakai.
城山羊歯 イワデンダ
撮影日 2011.1.27
撮影場所 宮崎市

 
11/27、他種の混じった画像を正しい画像に差し替えた。
 
本州の千葉~新潟県以西、四国・九州~琉球までと済州島にもあるといわれる常/緑性のシダ(寒い地域では夏緑性)で、宮崎では直射日光の乏しい杉山等の林内に普通に群生している。
 和名の城山は鹿児島県の城山で最初に見つけられたことによる。
 良く似たシダが多く、コクモウクジャク、ニセコクモウクジャク、オキナワコクモウクジャクがあり、ニセシロヤマシダ、シマシロヤマシダがあり、コクモウクジャクとの交雑種にヒュウガシダがあって教科書通りのシロヤマシダの同定は我々素人には難しい。
 宮崎にはニセシロヤマシダ、シマシロヤマシダだけがないというのでいよいよややこしい。
画像1 群生地脇で傾いた全長60cmほどの株で、草形がよく分かる。
画像2 2回羽状複葉の葉はほぼ長三角状に広がって開き、羽片4~対を互生する。
撮影:(2001.10.14  宮崎市
画像3 通常は地面から立ち上がった葉柄はすぐに基部から傾いて伸びるが、
       隣の株から広がった葉と互いに支え合うように絡み合うほど群生する。
撮影:(2011.1.27  宮崎市
画像4 短い柄の羽片には徐々に短くなる小羽片が互生して先は細く尖る。 撮影:(2011.1.27  宮崎市 画像5 小羽片は短い柄があって長さ5~6cmほど、最下裂片は少し大きい。 撮影:(2011.1.27  宮崎市
画像6 葉身全形。互生した羽片は先端近くで急に短くなり、その先全体が羽片状に
       なって徐々に狭くなる。羽片の先端は細長く尖る。 撮影:(2011.1.27  宮崎市
画像7 下面。ソーラス(胞子嚢群)は先端近くまでつく。苞膜は全縁膜質。 撮影:(2011.1.27  宮崎市 画像8 ソーラスは裂片中肋と辺縁の中間について長いものは2ミリ近い。 撮影:(2011.1.27  宮崎市
画像9 裂片の側脈が途中で分岐していることが類似種との大きな相違点。(画像10参照)
             側脈の中ほどにある斑点状の黒っぽい 所は下面のソーラスが透き通って見えている。
撮影:(2011.1.27  宮崎市
画像10 羽片と中軸の分岐点。明確な溝があり羽片にも繋がっている。無毛。 撮影:(2011.1.27  宮崎市 画像11 基部に近い下方の中軸。鱗片は殆ど落ちてしまって無い。 撮影:(2011.1.27  宮崎市
画像12 葉柄基部の鱗片。根茎の鱗片は見えるが、葉柄には見られない。 撮影:(2011.1.27  宮崎市 画像13 根茎は横に長く伸びて硬い感じ。谷水で洗ったので光って見える。 撮影:(2011.1.27  宮崎市) 
画像14 (参考) 小脈(側脈)が途中でかなり分岐している小羽片の混じる葉を持つシダも多い。
          小脈が分岐しないコクモウクジャクとの交雑種ヒュガシダかも知れないが、不明。
撮影:(2011.1.27  宮崎市) 
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