FILE NO 681 宮崎と周辺の植物
ソナレノギク Heteropappus hispidus (Thunb.) Less. subsp. insularis (Makino) Kitam
磯馴野菊 キク科
撮影日 2012.11.13
撮影場所 延岡市

 ヤマジノギクにいくつか変種がある中で、ソナレノギクは四国高知県南西部の柏島とその周辺に自生するとされるノギクだが、海を70km隔てた宮崎県延岡市北部の海岸崖地にも点々と自生している。
 ソナレは漢字名の如く潮風をまともに受けながら生育する海岸特有の環境に馴化した植物を表す言葉で、浜辺とはまた違う性質を持つ。
 ヤマジノギクとの中間形もあるというので、広範囲によく探せばまた違った形のノギクが見つかるかも知れない。 
画像1 海岸の切り立った岩場で大きく見栄えのする花を咲かせた株。 画像1の株はは高さ50cmほど
画像2 頭花は差し渡し5cmほどと大きく淡紅紫色で美しい。
撮影:(2012.11.13 延岡市) 
 
画像3 直射日光を受ける海岸の岩場に根を張って花を咲かせた株。
撮影:(2012.11.13 延岡市)
画像4 頭花は枝の先で散房状に伸びた3〜4cmほどの柄の先に一つつく。
撮影:(2012.11.13 延岡市)
画像5 総苞は長さ1cmほどの総苞片が2列に並んで頭花を包む。草質で先は細く尖る。
撮影:(2012.11.13 延岡市)
画像6 舌状花冠はオシベの位置から直角に折れて広がり、弁状部は長さ2cmほど。
撮影:(2012.11.13 延岡市)
画像7 筒状花冠は筒状部が長さ約5ミリ、花冠状弁の先の葯とオシベ部の長さが3ミリほど。
撮影:(2012.11.13 延岡市)
 画像8 太い茎が基部から立ち上がって分枝して株はいかにも丈夫そう。
撮影:(2012.11.13 延岡市)
画像9 茎下部の葉は先が丸みを帯びて無柄、長さ10cmほどで縁に毛がある。
撮影:(2012.11.13 延岡市)
画像10 茎上部の葉は茎に沿うように互生して厚みがあり脈は見えにくい。
撮影:(2012.11.13 延岡市)
画像11 茎葉は長さ3〜7cmほどで幅はあまり変わらないが中央部よりの上が一番広い。
撮影:(2012.11.13 延岡市)
画像12 葉の上面は触っても円滑で光沢がある。縁に小さなトゲ状の毛が僅か残っている。
撮影:(2012.11.13 延岡市)
画像13 葉の下面の緑色はやや淡く中央脈に小さな溝がある。指で撫でるとザラザラする。
撮影:(2012.11.13 延岡市)
画像14 葉の下面の拡大画像。指で触るとひっかかる感じの小さな突起は散生する毛。
撮影:(2012.11.13 延岡市)
画像15 茎は太くて堅く中ほどより下方から分枝した枝も太くて堅い。
撮影:(2012.11.13 延岡市)
画像16 茎の下部は葉の痕が層状に積み重なって堅く、上部の枝葉を支える。
撮影:(2012.11.13 延岡市)
 
画像17 ロゼット葉。差し渡し30cmほどもあり無毛光沢。右は若いロゼット葉で鋸歯がある。撮影:(2012.11.13 延岡市)    画像18 画像17右端の若いロゼット葉。葉の縁に多くの白毛がある。光沢がなく浅い鋸歯がある。
撮影:(2012.11.13 延岡市) 
   
画像19 頭果は差し渡し1cmほどの大きさで淡赤褐色の冠毛を総苞が取り囲む。
撮影:(2012.11.13 延岡市) 
  画像20 そう果は毛のある扁平な長卵形で長さ3ミリ弱、冠毛の長さは3ミリほど。
撮影:(2012.11.16 延岡市) 
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