FILE NO 318 宮崎と周辺の植物
タネツケバナ Cardamine flexuosa Wiyh.
種漬花 アブラナ科
撮影日 2012.2.27
撮影場所 高城町

北海道から琉球までの日本全土、中国、ヨーロッパ、アメリカに至る北半球に広く分布する越年草で、宮崎でも田んぼや水辺、道端などにごく普通に生えている。
 和名種漬花は文字通り、田植えに使う苗を育てるための苗代づくりに合わせて種もみを水に漬ける頃に咲くからで、遠い縄文の昔に稲作が始まった頃に稲と共に持ち込まれた史前帰化植物と言われるが、完全に日本の風土に溶け込んで、俗に水田雑草と言われながらも日本の農業を支えてきた稲と強い絆で結ばれた植物と言える。
画像1 稲の切り株が放置されたままの水田でいち早く開いた花。
画像2 陽当たり最高の冬季水田を独り占めして開花した株。
撮影:(2012.2.27  高城町) 
画像3 株の基部から横に伸びた枝からさらに別れた枝と羽状複葉。
撮影:(2012.2.27 高城町) 
     
画像4 花は枝の先端に総状について順次開く。早い花は果実になっている。
撮影:(2012.2.27 高城町) 
画像5 花は花弁4枚が開いて大きさ差し渡し4ミリほど、花弁の長さ約4ミリ、ガク片長は約2ミリ。
撮影:(2012.2.27  高城町) 
画像6 花は終期になるともう花柱が伸びて花弁の間から立ち上がってくる。
撮影:(2012.2.27 高城町) 
画像7 花はオシベ6、終期の花だがオシベは長さ2ミリ強、伸びた花柱は長さ5ミリほど。
撮影:(2012.2.27  高城町) 
画像8 基部から立ち上がった茎の先端近くから出た羽状複葉。
     小葉は普通6~7対で基部が小さく頂小葉がやや大きい。
 撮影:(2012.2.27 高城町 )  
画像9 小葉は大きさ形とも変化が大きく、小さくて見えにくいが荒い開出毛がある。
撮影:(2012.2.27  高城町)
画像10 下面。この小葉は長さ1.5ミリほどの小葉柄を含めて長さ約6ミリ。脈は殆どない。
撮影:(2012.2.27 高城町) 
     
 画像11 茎には縦に細い条と稜があり下部は暗紫色を帯びている。撮影:(2012.2.27 高城町)     画像12 茎は基部から四方に葉を広げるとともに枝を分けて伸びる。撮影:(2012.2.27 高城町) 
     
画像13 (羽状複葉)基部の葉から徐々に大きくなり頂小葉が最大。撮影:(2012.2.27 高城町)     画像14 株の基部。根は小規模だが、細長い根が四方に伸びている。 撮影:(2012.2.27 高城町)  
     
 画像15 果実は長さ2cmほどになる棒状の長角果で無毛、斜上した柄の先で直立する。
撮影:(2012.2.27 高城町) 
  画像16 果実は熟すと果皮が2片に裂けてクルリと巻き上がる力で種子を弾く。種子の長さ1ミリ。
撮影:(2012.2.27 高城町)  
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