FILE NO 572 宮崎と周辺の植物
テリハツルウメモドキ Celastrus punctatus Thunb.
照葉蔓梅擬 ニシキギ科
撮影日 2006.4.22
撮影場所 宮崎市

 山口県以西台湾、中国南部に自生する半常緑性の蔓植物で、小ツルウメモドキ、日向ツルウメモドキの別名もあるように、宮崎では日南海岸の林縁等で普通に見られる。
  葉が小さいつる植物なので海岸近くの緑濃い樹木等の葉に隠れて目立たないが、晩秋の果実は、ツルウメモドキ同様に仮種皮が目に映る。
 テリハ(照葉)は葉にしっかりとした光沢があり、表面がつるつるしていることを表すが、種小名の「punctatus 」は、斑点、細点があるという意味。
画像1 垂れ下がった蔓の今年枝の葉陰に咲いた淡緑色の花。 株は雌雄別で長く伸びる。
画像2 海を見下ろす傾斜地に生えた休眠中のハゼノキのてっぺんを、
      常緑の休み無い努力で占領した蔓。 撮影:(2007.4.7 宮崎市 )
画像3 垂れ下がった蔓は寸詰まりの束生状に伸びた葉の影に花を咲かせる。
撮影:(.2006.4.16 宮崎市)
画像4 花は長さ約1cmほどの集散花序に、1〜3個がつく。小花柄の柄の関節は上部にある。
撮影:(.2006.4.16 日南市)
画像5 雄花。 淡緑色の花は差し渡し7〜8ミリほど、花弁には不規則な鋸歯があり、5個のオシベは花弁より短い。 撮影:(.2006.4.16 日南市) 画像6 ガク片は緑色の狭卵形で長さ1.5ミリほど、離生する花弁は狭長楕円形で外側も淡緑色、先は丸くなる。 撮影:(.2006.4.16 日南市)
画像7 雌花。メシベが3ミリほど突き出ているので雄花よりすっきりしている。柱頭は3裂し、先がさらに2裂する。 撮影:(.2007.4.22 日南市) 画像8 花柱は高さ2ミリほどで基部には5個の短い退化したオシベが見える。
撮影:(.2007.4.22 日南市)
画像9 葉は薄い革質で光沢がある。長さは大きくて8cmほどで卵状楕円形、縁にはごく浅い鋸歯がある。撮影:(2006..4.16 日南市) 画像10 葉の下面、両面とも無毛で脈は下面に浅く隆起し、3個ほどの側脈が見える。
撮影:(.2006.4.16 日南市)
画像11 今年伸びた枝は始め淡緑色だが、やがて淡褐色になり、稜が出てくる。
撮影:(2006.4.16 日南市)
画像12 果実は7ミリほどの球形の刮ハで晩秋黄色に熟し、後に3裂して仮種皮が顔を出す。
撮影:(2006.9.18 日南市)
画像13  熟して3裂した果皮の下に3個の赤い仮種皮がある。  撮影:2007.4.23(日南市で採取し、晩秋から室内に飾っていたものを撮影した。) 画像14  裂開した果実のアップ。長さ8ミリほどの果柄の果実に近い方に関節が見える。
撮影状況は画像13と同じ 
画像15 種子は1果実に原則6個入っており、長さ3ミリほど、表面に網目模様の皺があり、斑紋にも見える。 撮影状況は画像13と同じ  画像16 根元近くの直径2cm弱の蔓の樹皮。淡褐色でごつごつして稜が目だつ。
撮影:(2007.4..7 宮崎市)
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