FILE NO 1 宮崎と周辺の植物
sen
ツチビノキ Daphnimorpha capitellata (Hara)Nakai
土皮の木 ジンチョウゲ科 
撮影日 2011.7.24
撮影場所 県北部

 
宮崎県の北部山地の一部にだけ自生する落葉性の低木で、特に取り立てて述べるような魅力のある木ではないが、希少性ということで「お勧めリスト」にも挙げた。
 自生地に生活する村人は、樹皮を利用する木の中で土に生えるからツチビノで、樹皮を利用するミツマタやコウゾは普通岩上にて生えビノノキと呼ぶ・・・と、発見者吉江清朗氏が経緯を記している。
 植物の命名の経緯が分かる有り難さ、吉江氏の見識に対して深い敬意を表したい。
画像1 傾斜の急な岩場樹林地の堆積土に生えた高さ1mほどの樹。
     *人為により絶滅危惧1A類指定 厳正保護が必要
全体無毛で幹は分枝しても1~3。
画像2 花は幹の先端に集まってついた葉の上部に頂生して多数咲く。
    花色は花冠外側が淡桃色で内部が白色。蕾の時は濃いピンク。
撮影:(2011.7.24
 県北部)
画像3 果実は枯れたガク筒に包まれる。丸い小突起は果実が取れた痕。
撮影:(2009.9.21
 県北部)
画像4 (蕾)花序は短い総花柄の先で1~3個枝分れする。花は小花柄の先に10~15個つく。
撮影:(2003.6.8
 県北部)
画像5 花は基部でほぼ直角に曲がって上を向く。花筒基部から4裂した先端まで長さ約1.5cm。 撮影:(2011.7.24  県北部)
画像6 互生する葉は枝先端に集まってつき輪生状。葉は卵状披針形で
   全縁、長い葉で15~18cmになり、先端は丸くなって尖る。
撮影:(2003.6.8
 県北部)
画像7 葉の基部は徐々に細くなって、主脈が白く目立って短い葉柄になる。
撮影:(2006.10.9
 県北部)
画像8 葉の先端部。脈はへこみだけが見えて基部と対称的に微凸形に尖る。
撮影:(2006.10.9
 県北部)
画像9 葉の下面。上面の濃緑色に比べて目立って緑白色で、同色の脈が隆起する。
撮影:(2006.10.9
 県北部) 
画像10 若い幹や枝には幹の太さに不似合いな大きさの葉痕が目立って多い。
撮影:(2006.10.9
 県北部) 
画像11 高さは80cmほどと低く分枝が見られない樹の樹形上半部。
撮影:(2003.6.8
 県北部) 
画像12 幹は縦に細い筋目が入る。集中した葉痕はその年の幹頂部の位置と思われる。
撮影:(2003.6.8
 県北部) 
画像13 果実は緑色の乾果だが茶褐色に枯れたガク筒に包まれて見えない。
撮影:(2009.9.21
 県北部) 
画像14 果実は、果柄部が3ミリ、果実4ミリ、先端のガク筒部が4ミリほどの長さ。
撮影:(2009.9.21
 県北部) 
画像15 緑色の果実の果皮を取り去ると、長さ4ミリほどの小さな凹凸のあるコーヒー色の紡錘状の種子がある。 撮影:(2010.11.18  県北部)  画像16 葉は晩秋になると鮮やかな黄色に黄葉し、周囲のスズタケの中でよく目立つ。
撮影:(2010.11.18
 県北部) 
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