FILE NO 571 宮崎と周辺の植物
トサコバイモ Fritillania shikokiana Naruhashi
土佐小貝母 ユリ科
撮影日 2007.3.28
撮影場所 県北部

 日本にあるバイモの仲間は、クロユリ、コバイモ、ホソバナコバイモの3種とコバイモの変種いくつかがあるようだ。
 バイモは薬用に中国から持ち込まれてアミガサユリとも云われるが、和漢三才図会(正徳2年:1712年、寺島良安著)には、根には弁子があって黄白色、貝子を集めたようなので貝母というと、鱗茎の特徴が記載されている。
 県内のものはホソバナコバイモとされていたが、オシベの葯が白でなく紫色のものは、トサコバイモになるという。
画像1 早春の山地、小さな岩場の段落地に目立たないようにひっそりと咲いて、周囲が賑やかになる6月頃には消えてしまう多年草。 果実画像は後日追加した。
(2007.5.10撮影分 )
画像2 山もやっと冬から春へと動きはじめた頃の狭い岩場、枯れ葉色で周囲に
     紛れるように5cmほど立ち上がり、花茎の先から下向きに花をつけた株。
  撮影:(2006.4.9 県北部)
画像3 花茎の先に1個つく花は、長さ1.7cmほどの鐘状で濃淡のある赤紫色の条線が入る。
撮影(2006.4.9 県北部)
画像4  花被片は6個で先は丸く尖り、外見はホソバナコバイモと見分けがつかない。
撮影:(2006.4.9 県北部)
画像5 条線は花被片基部で集約されて、少し膨らむ。 撮影:(2007.3.28 県北部) 画像6 葯は黒紫色で、これがトサコバイモの特徴とされる。 撮影:(2006.4.9 県北部)
画像7 葉は茎の下部で対生、先で3輪生し、早い時期は紫色がかっている。
撮影:(2006.4.9 県北部)
画像8 周囲の緑が増えてくると葉の色もだんだん緑色に変わってくるような気がする。 
撮影:(2006.4.23 県北部)
画像9  葉は長さ3cmほどで脈が3個、下面で隆起する。 撮影:(2006.4.9 県北部) 画像10 茎は赤紫色を帯びて丸く、対生する葉に柄はない。 撮影:(2006.4.9 県北部)
画像11  まだ花茎を伸ばさない若い株では、先の尖った狭卵形の葉が1個出る。
撮影:(2007.3.28 県北部)
画像 12 花茎の出ない葉は長さ3.5cm、幅2.3cmほどで上面に紫がかったまだら模様がある。
撮影:(.2007.3.28 県北部)
画像13 果実は3稜形、ホソバナコバイモのつもりで撮影したもので、花は未確認。
撮影:(2001.5.4 県北部)
画像14 花茎の鱗茎。白黄色の鱗片2個からなって直径8ミリほど。撮影後は元通りに土をかぶせた。  撮影:(2007.3.28 県北部 )
画像15 トサコバイモの果実、長さ1cm、幅7ミリほど。 撮影:(2007.5.10 県北部 ) 画像16 果実は3稜形、ぶら下がった果実をしたから見上げた。撮影:(2007.5.10 県北部 )
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