FILE NO 708 宮崎と周辺の植物
ツクシタツナミソウ Scutellaria laeteviolacea Kidz. var. discolor (Hara) Hara
筑紫立浪草 シソ科
撮影日 2016.5.12
撮影場所 県中部

 
岡山県以西、四国、九州に分布するという多年草で、シソバタツナミの変種とされている。宮崎では林縁に広がる木陰草地等に生えるが、自生地は多くない。タツナミソウの仲間は世界に200種以上あるうちの20種余が日本にあるが、その中でこのツクシタツナミソウ自生地はごく狭い範囲に限られる。
  そして宮崎県も含めたいくつかの県で準絶滅危惧種扱いとなっている。 
画像1 浅い里山の林縁草地、 花の先端まで高さ約25cm
 画像2 花穂につく花の間隔は比較的隙間が多く、花の数も多くない。
撮影:(2016.5.12  県中部)
 
 画像3 画像上部では花2個が開花中だが、下部ではこれから変化して
     果実になる予定の花冠が落ちて口を開けたようなガクが見える
撮影:(2016.5.12  県中部)
  画像4 花冠は基部からほぼ90度に立ち上がって長さ2cmほど、先は2唇に
    分かれ、茎は稜がはっきりした方形、ガクは粗い毛に覆われる。
撮影:(2016.5.12  県中部)
画像5 2唇状の花冠先は、上部がかぶと状に膨出、下部は3裂してその内部には紫色の斑点がある。
撮影:(2016.5.12  県中部)
 
画像6 花冠先端を横から見た画像、先端だけが特に目立つ紫色で、筒状の下部は白が主の淡紫色。
撮影:(2016.5.12  県中部)
 
画像7 花冠先上唇部の先端部を一部取り除いたら内部に隠れていたオシベ、メシベが見えてくる。 
撮影:(2016.5.12  県中部)
 
画像8 花冠基部を拡大してガクをアップした画像。上部は帆立舟の帆状に直立、下部は上下に浅く切れ込む。
撮影:(2016.5.12  県中部)
 
画像9 葉は2~4対が交互に90度ずれて対生して出る。上面の脈は単に白っぽく
   見えるだけで、母種シソバタツナミのように色が濃くなることは少ない。
撮影:(2016.5.12  県中部)
 
画像10 葉の上面。葉身は縦3.5cm、横3cmほどの大きさで針状の柔毛があり、基部は切型。撮影:(2016.5.12  県中部) 画像11 葉上面のアップ。大ぶりな鋸歯の縁には白短毛が目立つ。腺点は殆ど無い。
撮影:(2016.5.12  県中部)
 
 像12 葉の下面。隆起した脈上を主に上面と同じような毛がある。
撮影:(2016.5.12  県中部)
  画像13 葉下面のアップ。葉縁と脈上に先が尖った(針状)の毛がある。
撮影:(2016.5.12  県中部)
 
 画像14 葉の下面はやや赤味がかっている感じの普通の淡緑色から鮮やかな紫色まで変化が多い。撮影:(2016.5.12  県中部)    画像15 葉の下面にかなり紫色がついた葉、この色は葉上面の葉肉と葉脈との濃淡にもかなり反映する。  撮影:(2016.5.12  県中部)
 
画像16 殆どシソバタツナミと同様の紫色になった葉の下面で、茎下部の葉に多い。 
撮影:(2016.5.12  県中部)
  画像17 葉柄の毛。葉柄は1,7cmほどの長さで白い毛が密生している。 
撮影:(2016.5.12  県中部)
 
画像18 茎は太さ2ミリほどのキチンと角のある方形で、上方に曲がった毛が密生している。 
撮影:(2016.5.12  県中部)
  画像19 (ガクの形の変化)花冠が落ちた直後のガクで未だ花冠の大きさの開口部が残っている。 撮影:(2016.5.12  県中部) 
 
画像20 (ガクの形の変化)徐々に花冠の抜けた開口部が縮小しやがて合着してしまう。 
撮影:(2016.5.12  県中部)
  画像21 (ガクの形の変化)ガクの開口部が合着して果実の形になった。 大きさ4ミリほど。撮影:(2016.5.12  県中部) 
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