FILE NO 448 宮崎と周辺の植物
ウリハダカエデ Acer rufinerve Sieb. et Zucc.
瓜膚楓 ムクロジ科
撮影日 2014.5.1
撮影場所 県央部

  青森県以南、四国、九州の屋久島まで分布するという山地に生える雌雄異株稀に雌雄同株になる落葉性の高木で、宮崎でも山地林内で普通に見られる。
  別に同様に樹皮がウリの皮に似ているというウリノキもあるのでややこしいが、大和本草にはウリノキだけが小カヘデとして葉の形のみ記載されて、ウリハダカエデについては全くリストに出てこない。
  マバリーの新分類体系でカエデ科とトチノ科は全てムクロジ科の中のカエデ属、トチノキ属になってしまってちょっと違和感が残る。
画像1 高さ5mほどの樹から張り出した横枝から垂れて見える花序  
画像2 雌株の総状花序で、葉の展開と並行して伸び出して開く。
      花序は雄花序よりやや短くて完全に垂れ下がることはない。
撮影:(2014.5.1 県央部) 
画像3 高さ12mほどの樹、登山車道脇で周囲の木々に伍して高い。
      雨の後で枝から、無数の垂れ下がった細い花序は見えない。
撮影:(2014.4.30  県央部) 
 
画像4 雄花序。長さ10cmほどで、その内の花柄が約2cm、オシベは8個。ガク等の色は多様。
撮影:(2014.5..1 県央部)  
  画像5 雄花は大きさ差し渡し約8ミリ、花弁5ガク片5でほぼ同形だがガク片がやや小さい。
撮影:(2014.4.30  県央部)    
 
画像6 雌花序。長さ7cmほどで、その内の花柄が約1.5cm、苞の長さも3cmほどでオバナの苞よりやや短い。撮影:(2014.5.1  県央部)     画像7 雌花。大きさは差し渡し5ミリほど、分岐した花柱は外側に丸まる。子房は既に果実の形になっている。撮影:(2014.5.1  県央部)
画像8 葉は対生して大きいもので15cm、浅く3~5裂する。
    成葉の葉柄は長さ5~6cmになる。毛は殆ど無い。
 撮影:(2014.5.1  県央部)
 
画像9 葉の上面。裂片の先端は細長く尖り、縁には重鋸歯がある。大小の脈が溝状に凹んで目立つ。毛は無い。撮影:(2009.5.30 県央部) 画像10 葉の基部は切型で葉縁に向かって5つ脈が走るが、幼葉では両端の脈は不明で3行脈に見える。 撮影:(2014.4.30 県央部)
 
画像11 葉の下面。葉身基部と脈上、脈腋に毛が目立つ。撮影:(2014.4.30 県央部)   画像12 葉下面の近接画像。柔らかい淡褐色の脈腋の毛。撮影:(2014.4.30 県央部) 
 
画像13 若い幹の樹皮は淡緑色に濃い緑色の縦筋が入り、ウリ(マクワウリ)の模様に似る。
撮影:(2014.5.1 県央部)
  画像14 古い大きな幹の基部付近の樹皮は明るい灰褐色で縦に浅い裂け目ができる。
撮影:(2014.5.1 県央部)  
画像15 果実は大きな葉の下から独特の形で垂れて目立つ。
撮影:(2002.5.19 県央部)
 
画像16 若い果実(分果)。ほぼ直角に開いて長さ約3cm、翼基部の膨らみに種子。
撮影:(2009.5.30 県央部) 
  画像17 芽吹く前の対生した頂生側芽、芽麟は紅色で先端は浅く2裂している。この樹は雌雄同株。
撮影:(2014.3.19 県央部) 
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