FILE NO 370 宮崎と周辺の植物
sen
ワタゲカマツカ Pourthiaea villosa (Thunb.) Decne.
綿毛鎌柄 バラ
撮影日 2011.4.28
撮影場所 宮崎市

 
北海道~九州まで、台湾、朝鮮半島~中国中南部の陽の当たる林縁等に分布するという落葉性の小高木で、宮崎でも低山地等に普通に見られ、新緑に向かうこの時期、枝一杯に咲いた白い花は目立つ。
 折れにくい材が鎌の柄に利用されたから鎌柄で、葉や花序に白軟毛の多いのが綿毛鎌柄、多くはないが白軟毛のあるのが毛鎌柄、無毛が鎌柄とされるが、図鑑にも厳密な区別は難しいと書かれている。
 何故かこれらの基本種はワタゲカマツカとなっている。
画像1 横に張り出した枝先に太陽に向かって散房状についた花。 小林市撮影分にはケカマツカ特徴
画像2 道脇の傾斜林縁から傾いて多くの横枝を広げた高さ6~7mほどの樹。
      幹中部からも太枝が不整に元気よく伸びる。基部から分枝する樹も多い。
撮影:(2011.4.29
 宮崎市)
画像3 果実は葉が枯れ落ちる晩秋になって漸く赤く熟す。
撮影:(2006.12.2
 宮崎市)
画像4 花は長く伸びた枝の短枝の先に複散房花序になってつく
       花は20個ほどが6×4.5cmほどの大きさの楕円内にまとまる。
撮影:(2009.4.23
 都農町)
画像5 平開した花は差し渡し1.5cmほどになり、オシベ20個、メシベ花柱3個がよく見える。画像5,6,7の株ははケカマツカ的特徴がある。 撮影:(2010.6.6  小林市)) 画像6 花序は途中で分枝しながら基部から先端まで3cmほどにもなる。ガク筒は杯状。葉下面の脈上に見える毛は画像12に比べて少ない。撮影:(2010.6.6  小林市)
画像7 花を覗き込むと花柱3個が合着したメシベ基部が光り蜜の分泌が確認出来る。
撮影:(2010.6.6
 小林市)
画像8 花序には密生した白い軟毛が目立って、似た種とは識別しやすい。
撮影:(2011.4.29
 宮崎市)
画像9 葉は互生するが短枝では輪生状に出て重なりよく茂る。
撮影:(2008.4.19
 宮崎市)
画像10 葉は変化が多いが長さ9cmほどになり、先は尾状に尖る。葉縁全体に小さく鋭い鋸歯がある。撮影:(2011.4.29  宮崎市) 画像11 若い葉の上面は白い軟毛が密生して手で触ると柔らかい感触ですぐにワタゲカマツカと分かる。撮影:(2011.4.29  宮崎市)
画像12 若い葉の下面。主脈、側脈ともに隆起して全体に白い軟毛が密生している。
撮影:(2011.4.29
 宮崎市)
画像13 葉の先は細長く尖って鋭い鋸歯が目立って、鋸歯の間にも白軟毛が見える。
撮影:(2011.4.29
 宮崎市) 
画像14 枝は概ね平滑で淡灰黒色、小さな皮目が縦に入る。。撮影:(2011.4.29  宮崎市)  画像15 樹皮は灰褐色で縦の細い皮目の筋目と横じわが出来る。撮影:(2011.4.30  宮崎市) 
画像16 果実は高さ1cm弱の梨状で、長さ2cm近い果柄には皮目が小突起状に残る。
撮影:(2006.12.2
 宮崎市) 
画像17 果実表面には少し綿毛が残り、先端にはガク裂片が宿存する。食べるとやや甘みがある。撮影:(2016.12.2  宮崎市) 
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