FILE NO 684 宮崎と周辺の植物
ヤブソテツ Cyrtomium fortunei j.Sm var.fortunei
藪蘇鉄 オシダ科
撮影日 2013.2.9
撮影場所 小林市須木

  ヤブソテツの仲間は形状の変化が多くて、目で見た葉の形等だけで見分けると間違うことが多いが、これは狭義のヤブソテツ(var.fortunei)に当たるもので、広義ヤブソテツに含まれるヤマヤブソテツやミヤコヤブソテツとは羽片の数が明らかに違う。
 岩手・秋田県ラインから南下、鹿児島県高隈山辺りまで分布するといわれ、宮崎でも林内や林縁・道端の藪等に普通。
 ソテツとあるのは、放射状に広がる葉の様子がソテツ(蘇鉄)に似ているからのようだ。
画像1 県道脇の比較的明るい杉林、四方に大きく葉を広げた株。
画像2 上から見た放射状に広がった葉は盛期を過ぎ、大半は倒れている。
撮影:(2013.2.9  小林市須木) 
画像3 道脇の岩場にしがみついた株、基部の根茎は落ち葉に覆われている。
撮影:(2013.2.9 小林市須木) 
画像4 鎌状の側羽片は長さ7~8.5cmほどで先端近くに鋸歯が目立つ。基部の耳状突起は目立たず光沢は全く無い。 撮影:(2013.2.9 小林市須木 ) 画像5 側羽片の下面。やや短い柄があり縁は波状に上下する。葉脈は小さな網目を作って全面に広がる。撮影:(2013.2.9  小林市須木)
 
 画像6 胞子葉下面。葉全体の長さ約80cm、20対の側羽片中10対目辺りが最長。
撮影:(2013.2.9  小林市須木)
     
画像7 側羽片基部。長さ2ミリ強の柄と殆ど切型の耳状突起。 撮影:(2013.2.9 小林市須木 ) 画像8 鋸歯は側羽片の半ば辺りから始って徐々に顕著に見えてくる。 撮影:(2013.2.9  須木)
画像9 側羽片全面に散らばるソーラス(胞子嚢群)は網目状の脈の中の遊離小脈の先につく。 
撮影:(2013.2.9  小林市須木)
画像10 ソーラスは大きさ1ミリほどの灰白色をした円形の包膜に覆われる。
撮影:(2013.2.9 小林市須木) 
     
画像11 中軸の鱗片は基部から徐々に細く小さくなって上部近くではあまり目立たなくなる。 
撮影:(2013.2.9  小林市須木)
画像12 葉柄の下方についた鱗片は淡黒褐色で形は舟形の光背状だが形状の変化が大きい。
撮影:(2013.2.9 小林市須木) 
     
画像13 根茎につながった部分の葉柄部は重なった鱗片に覆われて見えない。 
撮影:(2013.2.9  小林市須木)
画像14 根茎は塊状で短く斜上し、殆ど黒色の細い根が多く出ている。
撮影:(2013.2.9 小林市須木) 
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