FILE NO 492 宮崎と周辺の植物
ヤクシソウ Youngia denticulata (Houtt.) Kitam.
薬師草 キク科
撮影日 2005.10.16
撮影場所 諸塚村

 北海道から九州まで国内にに幅広く分布するが、県内でも低地の路傍から1000mを超える山地まで、およそ日当たりの良い場所でごく普通に見られるありふれた2年草。
 和名の意味は不明だが、葉の形が薬師如来の光背に似ているなどといった、薬師如来に結びつける説もある。
 しかし他の仏像との光背の違いとか、民間薬としての効能や利用が、薬師如来を連想させるほど知られているわけでもなさそうなことからすると、説得力が弱い気がする。 
画像1 周囲が開けた明るい傾斜した山の伐採跡地。.茎の下部から枝分かれし、1m近い高さの全体に花をつけたような大きな株。 チチクサとも云われ、茎葉ともに切ると白い乳液が出る。
画像2 横に広がった枝は、また分枝して枝先に花をつけるので、株全体に多くの花がつく。
撮影(2004.11.12 田野町)  
画像3 花は直径1.5cmほどで、10個以上の舌状花からなり、中心に集まったメシベの巻いた柱頭がよく見える。撮影(2004.11.13 野尻町)
画像4 頭花は上向きに咲くが、しぼむと花柄が曲がって下向きになる。上を向いているのは蕾。
撮影(2004.10.23 野尻町)
画像5 総苞は暗緑色だが、3.5cmほどの長さの冠毛は真っ白で目立つ。下を向いた結実中の頭花の先からも冠毛が見えている。
撮影(2004.11.13 野尻町)
画像6 茎の下部は赤紫色を帯びる。葉の基部はハート型で茎を抱き後ろにせり出す。全体無毛。
撮影(2003.10.26 野尻町)
画像7 互生して茎につく葉は、長さ10cmほどの倒卵形で周囲に浅い鋸歯があり、葉下部はくびれることも多い。撮影(2004.11.26 野尻町) 
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