FILE NO 722 宮崎と周辺の植物
ヤマブキソウ chelidonium japonicum Thunb.
山吹草 ケシ科
撮影日 2018.4.23
撮影場所 熊本県山都町

 宮城県以西の本州~四国、九州熊本県を南限に、中国大陸にもあるという低山樹林内で見られる多年草、 根茎があって群生することが多い。
  全体が淡緑色の柔らかな草質で草丈30cmほどになり分枝しない。
  花茎上部の葉の腋から鮮黄色の大きな目立つ花をつける。
  和名は花の形状がヤマブキに似ているからだが、ヤマブキと違って林内にひっそりと咲いて文人等に持て囃されることは無い。属名「japonicum」は中性名詞だが、ヤマブキの属名「japonica」は女性名詞
となっている。
画像1 広い神社裏の木漏れ日の当る森に群生したヤマブキソウ。
 画像2 杉の枯れ葉が積もる地面から高さ30cmほどに伸びて開花した株。
撮影:(2010.5.3 熊本県)
 
画像3 茎上部に広がった少数の羽状複葉のすぐ上で上向きに開いた花
撮影:(2010.5.3  熊本県)
 画像4 果期の茎葉と果実。棒状の果実も緑色、果柄は果実のほぼ半分長。
 撮影:(2017.6.5  熊本県)
  
画像5 花は鮮やかな黄色の花弁4個が緑色の葉に映える。花弁はやや広い倒卵形で大きさ約3cm。 撮影:(2018.4.23  熊本県 ) 画像6 花は上を向いて平開し、横から見ると黄色のオシベ多数が良く理解できる。ガクは開花と同時に落ちてしまう。 撮影:(2010.5.3  熊本県) 
 
画像7 蕾時点では毛のあるガク2枚に包まれていることがよく分かる。 撮影:(2018.4.23  熊本県 ) 画像8 正面の葉の上に乗っているには開花時に落ちたガク。 撮影:(2018.4.23  熊本県) 
画像9 花弁1枚が落ちて見えやすくなった花弁の基部とオシベ、メシベ。
右は花柄と花弁の接点が分かる画像で、細い花柄には疎らに毛がある。
撮影:(2018.4.23  熊本県)
  
画像10 花茎は分枝することなく上部に2~3個の茎葉をつける。
      茎葉は複葉で小葉は3~5個、全体の長さは約10cmで
       葉には重鋸歯や欠刻が目立つ。頂子葉の長さ7cmほど。
撮影:(2018.4.23  熊本県)
   
 
画像11 (上面)小葉はかなり変化に富んで、欠刻が小さいものや目立つものがあるが上面は無毛。 
撮影:(2018.4.23  熊本県)
  画像12 (上面)葉縁は重鋸歯がはっきりしている。全体が柔らかくて手で触っても全く抵抗感はない。
撮影:(2017.6.5  熊本県)
 
 
画像13 (下面) 大ぶりの脈がはっきりと浮き出てやや緑白色を帯びる。 撮影:(2017.6.5 熊本県)    画像14 下面の拡大画像。脈上には白っぽい多細胞の縮毛がある。 撮影:(2017.6.5  熊本県) 
 
画像15 花茎と茎葉の分岐点と、花柄(正面で蕾を支えている)。
       白く柔らかい毛が多少なりにある。小葉柄に特に多い。 
撮影:(2018.4.23  熊本県)
  
 
画像16 花柄基部から出た根生葉の葉柄。根生葉は長さ15~16cmあって柄は約10cmと長い。
撮影:(2018.4.23  熊本県)
  
  画像17 花茎の下部の縮毛の状況。花茎上部は淡緑色だが、下部では多少赤みが強くなる。
撮影:(2018.4.23  熊本県)
  
 
 画像18 果実は長さ3cmほどの細い棍棒状で直立する。先は細長く尖って熟しても緑色。
撮影:(2017.6.5  熊本県)
 
  画像19 熟すと果皮は縦に2つに裂ける。中に直径1.5ミリほどの種子(仮種皮がある)が多く並んでいる。
撮影:(2017.6.5  熊本県)
  
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