FILE NO 511 宮崎と周辺の植物
ヤナギイチゴ Debregeasia edulis (Sieb. et Zucc.)Weddell
柳苺 イラクサ科
撮影日 2008.6.7
撮影場所 西都市

 千葉県以西、琉球、台湾から中国まで分布する落葉性の低木で、小さいが食べられるイチゴをぎっしりとつけ、主幹もはっきりしないほど分枝して目立たない。
 宮崎では何処でもというほどではないが、道脇の崖地や林縁等で見かけることが多く、小さい時は草と勘違いしそうな雰囲気がある。
 種小名の「edulis」は食べられるの意味で、キイチゴに良く似たイチゴから来ており、命名者シーボルトも食べたのだろうか。
画像2 この時期、枝についた果実はまだ未熟で少し硬いが、甘い。
   細長い葉は形はヤナギに似ているが、粗くざらざらする。
撮影:(2008.6.7 西都市)
甘くて美味いイチゴだが、中の種子が意外と大きい。
画像1 狭い山道の山側急傾斜のり面に根を張った株。幹の中ほどから
        一斉に広がった枝という枝にぎっしりと橙黄色のイチゴがついている。
撮影:(2008.6.7 西都市)
画像3 雌雄異株と記載、あるいは雌雄異株または同株と記載した図鑑がある。
   この画像では花柱の白い毛に覆われて球状になったメバナが見える。
撮影:(2007.4.26 宮崎市)
画像4 花柱の先が白い毛の雌花があり、その上に開きかけた赤い花被片のオバナが見える。
撮影:(2007.4.26 宮崎市)
画像5 直径3〜4ミリほどの雄花序。花被片は4個で、オシベ4個は離生して大きく開いている。
撮影:(2007.4.26 宮崎市)
画像6 両性花(?)のアップ画像。メバナは5〜6ミリほどの柄の先に5〜6ミリの球状に集まり、
 花柱先端の白い毛で覆われる。オバナはその間から伸びだしてオシベを広げる。
撮影:(2007.4.26 宮崎市)
画像7 葉は互生する線状の長楕円形で、大きさはさまざま変化し、長いのは15pにもなる。
撮影:(2008.6.7 西都市)
画像8 葉の上面は、葉脈の網目が突出して皺状になる。縁の鋸歯は低くて尖らない。
撮影:(2008.6.7 西都市)
画像9 葉の下面は目立って白く、脈が突出している。  撮影:(2008.6.7 西都市) 画像10 葉下面には綿毛が密生して白く見える。
撮影:(2008.6.7 西都市)
画像12 小枝はやや赤みを帯びた灰褐色で縦長の皮目が疎らにある
撮影:(2006.6.18 宮崎市)
画像11 葉柄は長さ1〜2pあって短毛があり、
僅かに赤みを帯びる。
撮影:(2008.6.7 西都市)
画像13 果実は直径5〜6ミリの球形集合果となり、中に楕円状の約0.5ミリの種子1個がある。
撮影:(2008.6.7 西都市)
画像14 樹皮は紫褐色〜淡褐色、縦の皮目でごつごつしているが強靭で縄などにしたという。
撮影:(2008.6.7 西都市)
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