FILE NO 526 宮崎と周辺の植物
ユキザサ Smilacina japonica A. grey
雪笹 ユリ科
撮影日 2005.10.16
撮影場所 県北部山地

 北海道から九州まで自生するが、宮崎では県北部山地の限られた場所で見られる多年草。
 和名の雪笹は、5〜6月に咲く白い花を雪に、その下の葉をちょっと似ている笹に見立てて付けた風流な名前のようだが、南国宮崎ではイメージがもう少し湧きにくい。
 雪の多い地方では、アクのない若芽を山菜として利用するらしいが、宮崎では自生地も限られており、食用にする話はあまり聞かない。
 全体に毛の多い植物。
画像1 茎は弓なりに大きく曲がる。5月初めに多くの花をつけるが、熟すまでの期間が長く、赤く熟す果実は数えるほどになる。
画像2 樹林下の日陰によく群生し、茎頂に円錐花序をつけるが、
     花序も傾いたまま花をつける。撮影:(2005.5.14 県北部)
画像3 高さ40cmほどで、茎の上半につく広楕円形の葉は2列に互生する。
撮影:(2005.5.14 県北部)
画像4 花序と、開出する長さ3ミリほどの花柄にはあらい毛がある。撮影:(2004.5.2 県北部)
画像5 花は直径7ミリほど。花被片6、オシベ6、メシベ1の両性花で、中央の花柱はごく短い。
撮影:(2004.5.2 県北部)
画像6 黒紫色を帯びた丸い茎、花序、花柄の、白くあらい開出毛。撮影:(2004.5.2 県北部)
画像7 未熟の果実は、ウズラの卵模様に見える。
撮影:(2003.8.23 県北部)
画像8 熟した果実は赤くなり直径6ミリほどの球形となる。撮影:(2005.10.16 県北部)
画像9 葉の両面には目で見ても分かる粗毛がある。撮影:(2005.5.14 県北部) 画像10 葉の下面脈上には特に粗毛が目立つ。
撮影:(2005.5.14 県北部)
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