FILE NO 503 宮崎と周辺の植物
ユウスゲ hemerocallis citrina Barouni Var. vesperitina(Hara) M.Hotta
夕菅 ユリ科
撮影日 2009.7.14
撮影場所 高千穂町

 分布について牧野図鑑では、主に本州中部の山地に生える多年性草本で、朝鮮や九州にも生えると記載されている。群馬県辺り、四国・九州西表島にもあるようだ。
 別名として親しまれているキスゲが、本州中部以北に生えるというニッコウキスゲの呼びなとも重なって分布範囲が正確に分からない。
 宮崎では西部と北部の草原で見られ自生地は少ない。
 森進一の「ゆうすげの恋」の作詞作曲者中山大三郎氏は宮崎県西部の出身である。
画像1 ユウスゲはやはり、夕べの草原で見た時が一番心に響く
 画像2 花の終期には、もう果実が成長しているが、ユウスゲのイメージ
     からすると果実の形状は優雅な花のイメージとはそぐわない。
撮影:(2012.8.12 高千穂町) 
画像3 周囲の草より抜きん出た花茎は地表から高さ1.5mほどまで伸び、
    根生する線形の葉は周囲の草に隠れてしまって全く見えない。
撮影:(2011.7.31 高千穂町) 
 
 画像4 花は優しげな淡黄色で斜上し、花被片6は先が反り返り気味に開く。
       花被片は長さは6-7cmほで先が尖る。花は夕方開いて午前中に萎む。
撮影:(2011.7.31 高千穂町) 
画像5 オシベ6は花被より短く、花糸も黄がかって見えにくいが黒紫色の葯が見える。花柱も見えにくい。撮影:(2009.6.27 高千穂町)  画像6 花被片の周囲は紗のように薄く、中の脈が透けて見えるほど。右側の花被片は薄くなった縁が見える。撮影:(2011.7.31 高千穂町) 
 
 画像7 葉は根元から叢生するように出て斜上するが、先端まで
      真っ直ぐに伸びることなく途中で折れて斜めに下垂する。
撮影:(2011.7.31 高千穂町) 
画像8 (葉の基部) 葉は根際で2列の跨状に並んで左右に展開する。花茎はこの間から伸びる。
撮影:(2008.7.27 高千穂町) 
画像9 (折れて垂れた葉) 葉は長いものは90cmほどになるが、その半分ほどで折れて垂れる。
撮影:(2012.8.12 高千穂町) 
画像10 葉は線形で幅1.5cmほど中央脈が目だって凹み、脈左右の葉面は裏側に少し反る。
撮影:(2012.8.12 高千穂町) 
画像11 葉の下面は太い中央脈が隆起して先端まで走る。先端部は細長く伸びて鋭く尖る。
撮影:(2012.8.12 高千穂町) 
     
画像12 花茎は上部に披針形の苞がつき、その腋から枝が伸びて花序となる。全て無毛。
撮影:(2012.8.12 高千穂町)
  画像13 果実は蒴果で長さ2.2cm、太さ1.6cmほどの広楕円形、3室があり各室に縦溝がある。
撮影:(2011.7.31 高千穂町)
     
 画像14 果実は熟すと上部から胞背裂開し、中の種子が露出してくる。
撮影:(2011.9.11 熊本県阿蘇) 
  画像15 種子は皺のよった長さ6ミリほどの艶のある角ばった黒色卵形。
撮影:(2011.9.11 熊本県阿蘇)  
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