FILE NO 578 宮崎と周辺の植物
チャボシライトソウ chionographis koidzumiana Ohwi.
矮鶏白糸草 ユリ科
撮影日 2007.6.10
撮影場所 県内山地

 ユリ科を構成する約220属の内でも、シライトソウ属は日本、朝鮮、中国に数種だけがある小さなグループだが、中でもこのチャボシライトソウは、日本の愛知県以西の数県のごく限られた地域でだけ見られる小型のシライトソウで、チャボは鶏のチャボ(矮鶏)の意で小型を意味する。
 属名の「chionographis」は、ギリシャ語の「chion」:雪と、「graphe」:筆、から来ているそで、筆の連想からいえばチャボシライトソウは小筆ということになる。   
画像1 高木の根が露出した傾斜した山地の樹林下、高さ25cmほどの細い花茎を立てて特徴のある花をつける多年草。 宮崎でも、絶滅危惧類1B類に指定されている。
画像2 花茎下部に葉を互生、上部に細い糸状の花をつける。 撮影:(2007.6.10 県内山地 ) 画像3 花茎を上から見ると、穂状花序が軸につく位置が分る。 撮影:(2005.6.18 県内山地 )
画像4 花被片6個のうち下側の2個は退化し、上側の4個が細く白い糸状に横に広がる。 
撮影:(2005.6.18 県内山地 )
画像5 上側の長い花被片の基部にオシベ6個が直径2ミリほどに広がり、中心に緑色の丸い子房が見える。 撮影:(2005.6.18 県内山地 )
画像6 糸状になった花被片4個は長さ1.5cmほどで、基部には小突起状の
毛がある。オシベ等は花被片基部の下側につく格好になる。
撮影:(2005.6.18 県内山地 )
画像7 根生する葉はロゼット状に広がって卵形〜長卵形、1cm弱の柄を含めて長さ約3cm。
撮影:(2005.6.18 県内山地 )
画像8 花茎下部に疎らにつく茎葉は、披針形で根生葉と違って縁は波状にならない。
撮影:(2005.6.18 県内山地 )
画像9 葉の下面は白緑色で脈が見える。
葉縁全体が波状の皺となるのが大きな特徴。
撮影:(2007.6.10 県内山地 )
画像10 全景。地面のロゼット状根生葉の中から立ち上がった花茎の上半部に花がつく。
撮影:(2007.6.10 県内山地 )
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