FILE NO 106 宮崎と周辺の植物
ボタンヅル Clematis apiifolia DC.
牡丹蔓 キンポウゲ科
撮影日 2008.12.6
撮影場所 綾町

 本州〜九州、朝鮮、中国で見られる落葉性の半低木で、蔓状に伸びて周辺の植物に覆いかぶさって花を咲かせる。
 関東〜中部地域にあるコボタンヅルや四国〜琉球にかけて分布するコバノボタンヅルの葉が2回3出複葉なのに対し、ボタンヅルの葉は1回3出複葉なので判りやすい。
 和名は葉が牡丹の葉に似ているからで、学名「apiifolia」はオランダミツバ(セロリ)の葉に由来するらしいが、同じ3枚の葉とは云え発想が違っている。
画像1 日当たりの良い道脇の草地に伸びた蔓、風に乗って飛ぶ用意が出来た果実はその時を待っている。 
画像2 林道わきの藪に伸びた蔓、枯れた草木は蓋をされたように果実の白い羽状毛に
        覆われて、まるで雪を被ったようになるが強風が続くといつの間にか消えてしまう。
撮影:(2007.1.13 宮崎市)
画像3 1面に広がった蔓は周囲の樹木に覆いかぶさり、盛夏の頃には
  葉も見えないほど白い花で樹が覆われる風景も珍しくない。
撮影:(2003.8.12 西米良村)
画像4 まだ若い果実の時期、淡褐色の痩果の先にのびた白い花柱毛はまだ太くて開いてない。 撮影:(2007.11.4 綾 町) 画像5  熟した痩果は長さ3ミリほどの、細長く尖った卵形で茶褐色、表面は短毛で覆われる。
撮影:(2008..12.6 綾町)
画像6 高さ5mほどの枯れた木にまるで「枯れ木に花が咲いた」ように
   白い果実が纏わりついた蔓、色は灰色からだんだん白くなる。
撮影:(2008.1.27 木城町 )
画像7 未熟なな果実。花柱がやや長く延びて多数の枝毛が開き始めている。
撮影:(2004.10.16 宮崎市)
画像8 痩果の先端の湾曲した毛は長さ1cmほど、そこから横に出た細い枝毛は長さ約3ミリ。
撮影:(2008.12.6 綾町)
画像9 花は今年枝の葉腋から伸びて、3出状に集散花序を出す。
       花は葉より高く伸びて上向きに咲き、雄しべが賑やかに目立つ。
撮影:(2008.9.6 綾町)
画像10 花は開花後オシベが広がると4個のガク片は落ちてしまう 。オシベは長さ1cmほど。
撮影:(2008.8.17 三股町)
画像11 開花時花弁のように見えるガク片は長さ約9ミリほどで先の丸くなった長楕円形で、平開する。 撮影:(2008.8.17 三股町)
画像12 葉は3個に別れ、各小葉には短い柄があって先は細長く尖る。葉縁は疎らな欠刻状になる。 撮影:(2007.9.17  綾町) 画像13 長さ5〜6cmほどの小葉は基部から伸びた3〜5個の脈が凹み、両面には短毛がある。
撮影:(2003.8.12 西米良村)
画像14 短毛の密生した蔓から対生状に出た葉腋から伸びた花序。 撮影:(2008.8.17 綾町) 画像15 若い蔓は短毛が目立たず赤紫色を帯びることが多い。  撮影:(2008.8.17 綾町)
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