FILE NO 464 宮崎と周辺の植物
ハンショウヅル Clematis japonica Thumb.
半鐘蔓 キンポウゲ科
撮影日 2013.7.27
撮影場所 宮崎市

  青森県~鹿児島県までの林内や林縁等で見られる落葉性の蔓植物で蔓は木化する。
 和名のイメージと違って、頭に高嶺とあるタカネハンショウヅルは低山地に、このハンショウヅルは山地よりに生えて、宮崎では県北の山地に多いが、宮崎市鰐塚山辺りがほぼ南限。
 美しい花を咲かせる種が多いクレマチス属の中で、種小名で特別に[japonica]をもらっているが、テッセンの命名者でもあるツンベルクには並々ならぬ思い入れがあったのではなかろうか。
画像1 常に霧の湧く山頂付近、果実は濡れていることが多い。
画像2 花は見上げた頭上から長い花柄にぶら下がるが全開
      することはない。蔓は巻き付いた幹と間違えるほど太い
撮影:(2011.6.23  宮崎市) 
画像3 蔓は分枝して長く広く伸びて周囲の樹木等に絡むが樹冠等を
     覆うように展開することはない。 撮影:(2013.6.27 宮崎市) 
画像4 花は10cm以上にもなる花柄の先に下がって長さ3cmほど、花柄の途中には1対の小苞がある。 撮影:(2013.6.14  宮崎市 ) 画像5 蕾。花弁のように見えるのはガク片で、短い白毛が密生する。ガク片は4個あって開くと半鐘状になる。撮影:(2011.6.23  宮崎市)
 
画像6 最大限開いたガクの内部は、先端の葯が小さく2裂した多数のオシベが見える。ガク片の縁にも毛が多い。 撮影:(2011.6.23  宮崎市)    画像7 ガク片とオシベの一部を取り除いたら、多数のメシベが内側に見える
撮影:(2013.6.14  宮崎市) 
画像8 葉は3出葉が対生、各小葉は大きさ形の変化が多いが、この葉は
      長さ6cmほどの先の尖った卵形で上半部の縁には5~6個の鋸歯。
撮影:(2011.6.23  宮崎市)
 
画像9 葉の上面。脈が窪んで荒い感じがするが白短毛が散生する程度。小葉柄の長さはせいぜい3~4ミリ。撮影:(2012.10.20  宮崎市) 画像10 成葉下面。全体に寝た毛があり脈上には特に目立つ。小葉柄にも毛が多い。
撮影:(2013.7.31 宮崎市)
 
画像11 若い蔓は赤みがかってほぼ無毛。葉柄も基部近くでは赤っぽい。葉柄がつく節間は長い。
撮影:(2013.7.31 宮崎市)  
  画像12 古くなった蔓は木化して縦溝が目立ち、蔓だけを見ると樹木と勘違いしそう。
撮影:(2013.7.31 宮崎市)  
 
画像13 蔓の葉柄部。絡む形に曲がった葉柄、花弁の落ちた花柄基部が団子状に固まっている。
撮影:(2011.6.27 宮崎市)
  画像14 花が終わると若い果実先端の花柱が2cmほど伸びて白毛が羽毛状に広がる。 
撮影:(2013.7.13 宮崎市)  
     
画像15 若い果実は長さ8ミリほどの長卵形で白い寝た毛がある。 撮影:(2013.7.30 宮崎市)      画像16 果実の先の毛は湿度等の関係か、広がったり閉じたりする。 撮影:(2013.7.31 宮崎市)   
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