FILE NO 373 宮崎と周辺の植物
ヒメジョオン Stenactis annuus (L.) Cass.
姫女苑 キク科
撮影日 2004.5.22
撮影場所 国富町

 宮崎では5月半ばを過ぎると、空き地といわず、道路脇と言わず、至る所で花を咲かせている。 
 日本に帰化したのは、よく似たハルジオンより早く、明治維新の前に渡来したと言われているが、100年以上かけて低地からかなり高い山まで生育範囲をを広げ、今ではすっかり日本の風景に溶け込んでいる。
河川の堤防に群生しているが、競い合って上に伸びている。 北米から明治維新前渡来

 歓迎されない雑草の中でも5本の指に入りそうなヒメジョオンだが、若い苗がテンプラ、おひたしなどにして食べられだけでなく、意外なことに糖尿病の予防に効果のある成分があるらしい。
 茎は高さ50cmから場所によっては1.5mほどになり、通常は茎は中実になっているが、背が高く伸びて太くなってくると、上の細い茎には中心に小さな穴が見られる。

茎の上部で枝分かれして、枝の先端に白い頭状花を散房状につける。
蕾は少しうつむくが、枝ごと下向くことはない。 周囲の舌状花は白色で、普通100個ほどある。舌状花に冠毛は殆ど無いが、よく間違えられるハルジョオンでは、舌状花の冠毛に毛がある。
茎には粗い毛がまばらに生える。 葉を茎から引っ張って、僅かにつながった状態、葉は葉柄が無く、基部は狭くて茎を抱かない。
茎葉は、倒披針形で僅かに鋸歯があり、かたい毛があって先が尖る。葉の縁には毛がある。 頭花は径2cmほどで、総苞は皿状、総苞片は2〜3列に並ぶ。
真ん中が舌状花、両脇が筒状花。
(舌状花に冠毛が無い、筒状花には見える)
茎の断面、中は白い髄が詰まっている。
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