FILE NO 385 宮崎と周辺の植物
ウチワダイモンジソウ Saxifraga fortunei Hook.fil. var.obtusocuneata (Makino) Nakai
団扇大文字草 ユキノシタ科
撮影日 2008.10.13
撮影場所 県西部

 本州〜九州に分布するのがウチワダイモンジソウで、北海道から九州まで幅広く見られるダイモンジソウに比べて、草丈が低いことが大きな特徴で、大の字をした形の花だけを見ると違いは分りにくい。
 ダイモンジソウの仲間は、地域や生育場所による変異が多くて、多くの変種、品種があり、さらに園芸種を含めると様々なダイモンジソウがあるようで、それだけ親しまれているともいえる。
 宮崎では、県南を除く谷の岩上に自生するが多くない。
画像1 谷川の大きな岩上に群生し、一斉に花を咲かせた株。
   「Saxifraga」はユキノシタ属の名で、岩を砕くの意味という。
画像は県北部は山地の谷で、県西部は低地の谷で撮った。
画像2 山地谷川の岩に咲いた花を上から見た画像。画像1のコメントには、
          岩の割れ目に生える説の他、尿の結石に効くと思われていたという説もある。
撮影(2006.10.9 県北部)
画像3 株の全形。葉は根生し花茎は高さ20cmほどだが、10cmほどのもの
   も多く、茎や葉に比べて花が大きくて、大の字の白い花が目立つ。  
撮影:(2008.10.13 県西部)
画像4 花茎の上部に疎らな円錐状花序となって、漢字の大の字に開いて左右に撥ねる花弁は長さ1.2cmほど。 撮影:(2006.10.9 県北部) 画像5 白色の花弁5にはジンジソウのような斑点はなく、.オシベ10の先の葯は丸く赤っぽい。
撮影:(2008.10.13 県西部)
画像6 花弁より高い子房基部には黄色い花盤がある。花柱は2。 撮影:(2008.10139 県西部) 画像7 若い花弁は時に薄紅色を帯びる。ガク片5は長楕円形。 撮影:(2008.10.13 県西部)
画像8 葉は大きさ、形がかなり変化するが、3〜7に中裂する。 撮影:(2008.10.13 県西部) 画像9 葉の基部と柄の接続部は掌状が特徴、表面には毛がある。 撮影:(2006.10.9 県北部)
画像10 葉の下面は、白色を帯びて厚ぼったく脈は見えない。  撮影:(2008.10.13 県西部) 画像11 長さ4cmほどの葉、3cmほど葉柄は、上側が赤い。 撮影:(2008.10.13 県西部)
画像12 花茎に疎らな短毛があり、ごく小さな茎葉が2〜3つく。  撮影:(2008.10.13 県西部) 画像13 普通、花茎は無毛で赤みを帯びる。
撮影:(2006.10.9 県北部)
画像14  茎基部と地下部境の膜状鞘部は上端が毛状に裂ける。 撮影:(2008.10.13 県西部) 画像15 花柱がそのまま残った角状の果実は長さ約4ミリ。  撮影:(2008.1.5 県西部)
トップへ 科名リストへ