FILE NO 10 宮崎と周辺の植物
ヒュウガギボウシ Hosta kikutii F.Maek.
日向擬宝珠 ユリ科
撮影日 2005.8.21
撮影場所 宮崎市

 ギボウシ属は東アジア特産で、中でも日本に多くの種があるそうだが、北海道から九州まで自生地が広いこともあって変異も多様で、学者の考え方も少しづつ違い、図鑑等の分類も多少違ってる。
 ヒュウガギボウシは、花は白〜淡紫色、花被内側の脈は着色しない、花筒の透明線は短い線状、葉下面は淡緑色で脈は隆起し、苞は草質で花茎が伸びる時には瓦状で開花時にも開出しない等が特徴。
 日本の野生植物1(平凡社1982年)の検索表から記述。
画像1 上からじわじわと水が流れる、殆ど直角に切り立った崖地、
8月半ば過ぎ、イワタバコの開花と競うように淡紫色の花が咲き始める。
よく似たオオバギボウシとの違いはこのページ参照
画像2 垂れ下がって上向いた花序の苞は上部より下部の方が大きい。
    滴る水に花も葉も濡れて咲く。撮影:(2006.8.20 宮崎市 )
画像3 全景、上を覆った樹木の間から陽が注して見にくいが、
     株全体と立ち上がった花序。撮影:(2005.8.21 宮崎市 )
画像4 花は2cmほどの柄の先に、2cmほどの細い筒状から漏斗状に広がった3cm強の花筒の先が6裂する。切れ込み深さは7ミリほど。
撮影:(2006.8.20 宮崎市 )
画像5 オシベ6個、メシベ1個の先はフック状に曲がる。オシベの葯はT字形につく。花筒内部に透明線が見える。 撮影:(2006.8.20 宮崎市 )
画像6 オシベは長さ5cmほど、メシベは6cmほどと少し長い。花被内側の脈は着色しない。
撮影:(2006.8.20 宮崎市 )
画像7 花序。苞はボート型で長さ2cmほど、花序の先の若い蕾は苞に包まれて見えない。
撮影:(2006.8.20 宮崎市 )
画像8 花被外側の透明線は長さ1cmほど。
撮影:(2006.8.20 宮崎市 )
画像9 花被を開いた時の内側の透明線。
撮影:(2006.8.20 宮崎市 )
画像10 葉の上面、狭卵形でかなり大きな葉だが、脈は片側で6本ほど。
撮影:(2006.8.5 宮崎市 ) 
画像11 葉の下面、淡緑色で脈は隆起し、縁は波打つ。 撮影:(2006.8.20 宮崎市 )
画像12 葉身の基部は少し葉柄に流れるが、盛り上がって切り型に見える。
撮影:(2006.8.5 宮崎市 )
画像13 葉の下面、脈は平滑でオオバギボウシの画像12のような小突起はない。
撮影:(2006.8.5 宮崎市 )
画像14 葉下面中央付近の拡大。脈は平滑で、
オオバギボウシのようなギザギザはない。
撮影:(2006.8.5 宮崎市 )
画像15 葉身下部の中央脈に、小突起はないが、刀の刃のように細く尖る傾向が強いのが特徴の一つ。
撮影:(2006.8.5 宮崎市 )
画像16 葉柄を強く引っ張ると、中の繊維も千切れてくるりと巻く。 撮影:(2006.8.20 宮崎市 ) 画像17 花序先端のまだ若い蕾。瓦状の苞がすっぽりと包んで見えない。
撮影:(2005.8.21宮崎市 )
画像18 湿った岩場の株の根元、根は露出したまま株を保持している。
撮影:(2006.8.20 宮崎市 )
画像19 葉柄は表が溝状に凹んで葉身につながるので葉の縁は立ち上がる。
撮影:(2006.8.27 北郷町 )
画像20 熟した果実。3cmほどの柄の先に長さ2cm強の狭長楕円形の果実が下がる。
撮影:(2005.12.4 宮崎市 )
画像21 果実は胞背裂開し、中に長さ7ミリほどの翼のある黒い種子が重なって入っている。
撮影:(2005.1.2 宮崎市 )
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