FILE NO 617 宮崎と周辺の植物
イソヤマアオキ(コウシュウウヤク) Cocculus laurifolius DC.
磯山青木(衡州烏薬) ツヅラフジ科
撮影日 2009.6.6
撮影場所 県南海岸林

 九州中部〜台湾、中国南部、インドにかけて分布する雌雄異株の常緑低木で、最近高知県でも確認されたようだが、載ってない図鑑もあるほど日本での自生地は限られている。
 コウシュウウヤク(衡州烏薬)で出てくる図鑑もあるが、漢方薬には無関係なようで、宮崎では海岸沿いの照葉樹林に多く見られるが特に何かに利用する話もない。 蔓植物などが生い茂った薄暗い樹林内にあるので、全体樹形の画像は難しい。 種小名「laurifolius」は、(月桂樹のような葉)の意味。   
画像1 長く伸びた横枝から出た分枝の葉腋に密についた花序。
画像2   互生する葉の腋から伸びた花序は、長さ10cmほどある葉より短い。
     花はごく小さく花序全体は淡黄色だが、暗い林内では分からない。
         これはたまたま木漏れ日に当って明るい。 撮影:(2009.6.6 県南部 )
画像3  フラッシュを当てて写した全体樹形で高さ約2.5m。左の蔓はフウトウカズラ。
       主幹がはっきりせず、横枝が多く出て横に広がる。 撮影:(2009.2.8 県南部 )
画像4 長く伸び出た枝に互生した葉の腋に、淡黄色小さな花がついている。
撮影:(2009.6.6 県南部 )
画像5 雄花の花序。数個が横1cmほどの大きさの円錐状につく。 撮影:(2009.6.6 県南部) 画像6 雄花。差し渡し約4ミリの花弁のようなガク片は6個の内の3個。 撮影:(2009.6.6 県南部 )
画像7 雄花のオシベは6個、蕾に外側のガクが見える。 撮影:(2009.6.6 県南部 ) 画像8 雄花。オシベの基部にごく小さな花弁6が見える。 撮影:(2009.6.6 県南部 )
画像9 葉は特徴のある形状で3行脈、光沢のある革質、互生した葉は長さ10cmほど。
撮影:(2009.2.8 県南部 )
画像10 葉の上面は深緑色。鋸歯はなく無毛で3行脈が良く判る。 撮影:(2009.2.8 県南部) 画像11 下面は3行脈と側脈が浮き出てやや薄い緑色。先は急に尖る。 撮影:(2006.6.3 県南部)
画像12  枝葉を下から見上げた画像。脈を良く見ると1cmほどの葉柄の先端で、
   分岐した脈の1つがすぐにまた分岐した結果、3行脈になっている。
撮影:(2009.6.6 県南部 )
画像13 果実は核果で暗い林内の濃緑色の葉陰で目立たない。  撮影:(2008.7.13 県南部) 画像14 初冬時期の直径6ミリほどの果実は未だ緑色。熟すと黒くなる。 撮影:(2008.11.23 県南部)
画像15 枝は稜があって緑色。葉柄基部の上側に小さな突起ができる。 撮影:(2009.6.6 県南部) 画像16 茎上部はアオキに似て艶のある緑色になる。右下は枯枝。 撮影:(2009.2.28 県南部)
画像17 中部付近の茎。アオキ同様緑色の地に灰色の裂け目が出る。 撮影:(2009.2.8 県南部 ) 画像18 基部近くの幹は縦筋に裂け目ができて緑色は無くなる。 撮影:(2009.2.8 県南部 )
画像19 大きな木の樹皮は小さな皮目が不規則に出て淡灰緑色。 撮影:(2009.2.8 県南部) 画像20 幼木の樹形。林中の特性で枝は四方に広がっている。 撮影:(2006.6.3 県南部)
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