FILE NO 148 宮崎と周辺の植物
キツネノカミソリ Lycoris sanguinea Maxim.
狐の剃刀 ヒガンバナ科
撮影日 2004.8.12
撮影場所 高千穂町

 宮崎県内では北から南まで見られるが、自生地はヒガンバナほど多くはない。
 畑わきの草地や、原野などで群生し、遠くからでも黄色みを帯びた赤い花は目立つ。
 和名の狐の剃刀は、花の頃には枯れている葉が剃刀の形に似ているという理由だが、狸でもイタチでも、ヒゲがあるものならどれでも良さそうにも思えるが、葉が枯れたらすぐに花に変わってしまうところはやはり狐かなとも思う。
画像1 葉は春早くでて夏の終わり頃になると枯れるが、入れ替わるように赤褐緑色の花茎が20〜40cmほどに伸びて、先端の膜質の総包の中から5〜7cmほどの花柄を出して3〜5個の花を外向きにつける。 (注)葉の写真は暫くの間、オオキツネのカミソリを参考にしてください。
画像2 花柄は長さ2〜6cmほど、オシベは
6個で花被片とほぼ同じ長さで先端に黄色い
葯がついている。メシベの花柱はそれより少し長い。
画像3 花被片は6個、狭倒被針形で長さは
5〜8cm、斜めに開き僅かに反り返る程度。
  オシベ、メシベともに途中まで花被片に沿って伸びた後急に上を向いて曲がる。
画像4 幅6ミリほどの花被片の外側には
色の薄くなった太い脈が走る。
画像5 花茎と花の様子。高さ40cmほど。
葉は白っぽい緑色で幅1cm、長さ30〜40cmになる。葉の写真は追加予定。
画像6 茎頂の総苞片は披針形で3〜4cm。
  花が開くと総苞片はしおれて枯れる。
画像7 オシベ、メシベの長さが分るように花被片の一部を取り外した。花被片の下に2cmほどの花筒があり、その下に丸い子房が見える。
画像8 果実はできるが、群生した株数の
割には果実のついた株は少ない。(2004.9.11)
画像9 果実は偏球形で三角気味に少しだけ
括れる。(2004.9.11)花と同じ場所で撮影。
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