FILE NO 478 宮崎と周辺の植物
クマシデ Carpinus japonica BL.
熊四手 カバノキ科
撮影日 2014.4.6
撮影場所 宮崎市

  秋田~宮城県ライン以南鹿児島県まで分布するという落葉性の高木。カバノイキ科の樹木は北半球を主に広く分布しているが、このクマシデは日本の固有種で、盆栽ではソロと愛称されるらしい。
 ソヤとも呼ぶ宮崎では南限地に近いこともあって生育地は山地よりに限られ、低山地にもあるイヌシデやアカシデよりは目にする機会は少ない。 (椎葉の)おばあさんの植物図鑑(斉藤政美氏文、葦書房)には、この見分け方が単純明快に語られていて面白い。
画像1 頭上に広がった枝先、風に揺れる黄色い小さな花   
画像2 画像1の遠景。斜めに張り出した高さ7mほどの樹。
撮影:(2014.4.6 宮崎市) 
画像3 狭い林道の峠付近の高させいぜい3.5mほどの樹、
     葉が落ちた枝という枝に果実だけが下がっている。
撮影:(2010.12.20  西米良村) 
 
画像4 雄花序は枝先端少し下から垂れ下がって長さ約5cmほど。
撮影:(2014.4..6 宮崎市)  
  画像5 雄花は長さ6ミリほどの長卵形の苞の下について10個ほどのオシベがある。
撮影:(2014.4.5  宮崎市)    
 
画像6 雌花序は枝先(雄花序の上)に上向きにつくが徐々に傾いて下垂する。
撮影:(2014.4.8  宮崎市)  
  画像7 雌花は新葉に囲まれた苞の間から徐々に開出し長さ2cmほどに伸びる。
撮影:(2014.4.8  宮崎市)  
画像8 画像1の花枝の一部を折り取って自宅で撮影したもの。
       葉は未だ展開しないので、下垂した花序だけが見える。
 撮影:(2014.4.7  宮崎市)
画像9 開いた若葉で鮮やかな新緑となった枝を見上げた。
   垂れ下がった若い果実は葉と同色で見えにくい。
撮影:(2012.5.27 宮崎市) 
 
画像10 葉の上面。葉は長さ10cmほど、先は細長く尖り縁には重鋸歯が目立つ。
撮影:(2012.5.27 宮崎市)
画像11 葉柄は長さ10cm内外、基部はやや不整な心形または円形。
撮影:(2012.5.27 宮崎市)
 
画像12 葉の下面。側脈は間隔がきれいに整って20~24個、上面の凹み下面の隆起が目立つ。
撮影:(2012.5.27 宮崎市)
  画像13 葉柄は上面にだけ毛がある。画像では見えにくいが下面脈腋に毛叢がある。
撮影:(2012.5.27 宮崎市) 
 
画像14 2~3年経った細枝はやや黄褐色気味で楕円形の皮目が目立つ。
撮影:(2012.5.27 宮崎市)
  画像15 古い樹の樹皮は黒褐色で縦に浅い隆起が生じて所どころ剝がれ落ちる。
撮影:(2014.4.6 宮崎市)  
画像16 枝から下がった果穂の風景。果穂は多くの果苞が重なるように
      ついて長さ10cmほどになる。小さな果実は果苞の基部につく。
       同属のイヌシデやアカシデ、イワシデとは果穂の形で区別できる。
撮影:(2002.6.15 宮崎市)
 
画像17 果苞は長さ2cmほどの先の尖った卵形で縁に荒い鋸歯がある。
撮影:(2012.5.27 宮崎市) 
  画像18 葉も落ちて枯れ残った果穂は、大きなミノムシが下がったように見える。
撮影:(2010.12.20 宮崎市) 
 
画像19 (参考)アカシデの花。
撮影:(2014.3.26 三股町) 
  画像20 (参考)イヌシデの花。
撮影:(2014.3.26 宮崎市) 
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