FILE NO 169 宮崎と周辺の植物
ミズキ Swida controversa (Hemsl.)Sojak
水木 ミズキ科
撮影日 2008.4.27
撮影場所 諸塚村

 ミズキは北海道から九州まで、朝鮮半島からヒマラヤにかけて広く分布している落葉性の高木で、 水を吸い上げる根圧が強く、特に葉の開く早春には枝の折り口から水か出てくるほどだという。
 クルマミズキともいわれ、枝の出方に特徴のある樹形は山中でも良く目立つ。
 宮崎でも低地から山地まで広く自生し、普通は良く似たクマノミズキと区別しないが、花の時期だけは、5月はミズキだけ、6月はクマノミズキだけで、咲き重なることは無い。
画像1 国道のすぐ側、川沿いの高さ10mは超えそうなミズキの蕾は見えにくいが、種の特徴である端正な樹形は良く分る。   よく似たクマノミズキとの比較画像もいくつか記載した。
画像2 山中の新緑に混じって段状の枝上を覆う白い花は、この時期だけの風景。
       山村椎葉の一部ではヒエミズキといい、この花の咲く時期にヒエを蒔いたいう。
 (宮崎の植物民俗覚書 南谷忠志 宮崎県地方史研究会紀要第19輯)
撮影:(2007.5.20 西都市)
画像3 前年の5月10日の画像1の樹
撮影(2007.5.10 諸塚村)
画像4 山地尾根の林道から見下ろした高さ20m近いミズキ。 撮影:(2005.5.28 五ヶ瀬町)
画像5 横に張り出した枝から短枝状に開いた葉の上に花序が伸びて、
    傘状の広がる。樹の形はいいが大きくて庭園等には向かない。
撮影(2007.5.20 西都市)
画像6 新しい枝先に出る散房花序は、小花が集まって直径15cmほどにもなる。花は全て両性花。 撮影:(2007.5.20 西都市) 画像7 枝先の花序の」様子。互生する葉柄は長さ約4〜5cmほどある。
撮影:(2007.5.20 西都市)
画像8 花序の広がり具合。集合した花の個々の大きさは右上のアリとの比較で分る。 
撮影:(2007.5.20 西都市)
画像9 両性花は長さ5ミリほどの花弁4、5ミリほどのオシベ4、約半分長のメシベからなる。
撮影:(2007.5.20 西都市)
画像10 春先の枝は新葉の若緑と光沢のある小枝の紫紅色の対比で美しい。 
撮影:(2007.5.15 五ヶ瀬町)
画像11 葉は、広卵形〜広楕円形で先は急に鋭尖し鋸歯はない。 撮影:(2007.5.18 北郷町) 画像12 葉の下面は脈が突出して粉白色を帯び微細な短毛がある。 撮影:(2007.5.18 北郷町)
画像13 右がミズキの葉で、左のクマノミズキの葉に比べて先端が短い。
撮影(2007.5.18 北郷町)
画像14 左がミズキの葉裏、右のクマノミズキの葉に比べて白さが目立つ。
撮影(2007.5.18 北郷町)
画像15 ミズキの葉序、節間が詰って対生に見えるが互生。 撮影:(2007.5.18 北郷町) 画像16 クマノミズキの葉序、完全に対生するのが分る。 撮影:(2007.5.18 北郷町)
画像17 樹幹。老木の樹皮は汚れた灰色で浅い縦溝が入る。 撮影:(2007.5.18 北郷町) 画像18 親指ほどの枝を折って剥いだ樹皮内側、水分がある。 撮影:(2007.5.27 小林市)
画像19 ぎっしりと実った果実は目立たないが、果柄が赤くなって鳥の目を引くらしい。
撮影(2007.8.11 西米良村)
画像20 果実は直径7ミリほどの球形で初め緑白色、やがて赤くなり熟して紫黒色になる。 
撮影(2007.10.21 鹿児島県牧園町)
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