FILE NO 195 宮崎と周辺の植物
サルナシ Actinidia arguta (Sieb. et Zucc.) Planch .ex Miq.
猿梨 マタタビ科
撮影日 2007.5.26
撮影場所 三股町

 サルナシは北海道から九州まで普通の山野で見られる落葉性のつる植物で、和名抄(承平4年(934年)頃成立の百科事典)にも、シラクチ、コクワの名前で出て来るほど昔からよく知られていたという。
 宮崎でも広く分布しているが、たいていの場合、手の届かない高い木に絡んだ蔓を見上げることが多いので、ビタミンCをたっぷりと含んだ強壮剤になる美味しい果実を味わう機会はあまり無い。
 蔓は昔つり橋の材料に使われたほど丈夫という。。
画像1 属名「Actinidia」は放射線 [aktis]から来ており、雌花の柱頭が
放射状に広がる形を表している。
長い蔓になって樹木に絡む雌雄異株の蔓植物
画像2 樹冠に達するまで広く樹木を覆って花を咲かせた蔓 (雄株)。
撮影:(2007.5.26 田野町 )
画像3 纏わりついた樹から垂れ下がった蔓の緑色の葉、
       淡紅色の葉柄の間から、黄白色の花が下向きに下がる。
 (雌株)  撮影:(2007.5.26 三股町)
画像4 雌花、長さ2cmほどの花序に1〜3個の花がつき、ガク片は緑色で小さい。柱頭の先は放射状に開く。 撮影:(2007.5.26 三股町 ) 画像5 花は直径約2cm。オシベの黒い葯に囲まれたようなメシベの柱頭は直径1cmほどで放射状に開く。  撮影:(2007.5.26 三股町 )
画像6 雄花。花序には5〜 6個の花がつき、ガク片は淡紅色。  撮影:(2007.5.26 田野町 ) 画像7 花弁5個は卵円形で、オシベの葯は殆ど黒色。  撮影:(2007.5.26 田野町 )
画像8 葉柄は長短があるが5cm前後で淡紅色を帯びて無毛。  撮影:(2007.5.26 三股町 ) 画像9 葉の形も変化が多く、若い時は先が細長く突き出て尖る。  撮影:(2006.9.3 三股町 )
画像10 葉の下面、主脈の下部の脈腋に褐色の毛がある。  撮影:(2006.9.3 三股町) 画像11 若い葉の先は細く長く突き出て尖るが、段々丸くなる。  撮影:(2006.9.3 三股町)
画像12 葉は厚くて堅く、ヘリの鋸歯付近にも堅い毛が出る。  撮影:(2007.5.26 三股町) 画像13 新枝は垂れることなく横に伸び、新葉は極端に先が尖る。 撮影:(2007.5.26 三股町) 
画像14 葉柄は無毛で基部が膨らんでいる。
撮影:(2006.9.3 三股町)
画像15 蔓は独特の縞模様があって蛇のようにしっかりと巻きつく。 撮影:(2007.5.26 三股町)
画像16 葉柄の基部に覆われた冬芽は早くから準備され、葉柄をもぎ取ると見えてくる。  
撮影:(2006.9.3 三股町)
画像17 もぎ取った葉柄基部、冬芽の跡が凹んで見える。  撮影:(2006.9.3 三股町)
画像18 果実は長さ2〜 3cmほどで無毛、形は梨によく似る。 撮影:(2006.9.24 五ヶ瀬町) 画像19 まだ未熟な緑の果実だが同じい仲間のシマサルナシとは全く似てない。
撮影:(2006.9.24 五ヶ瀬町)
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