FILE NO 577 宮崎と周辺の植物
シマサルナシ Actinidia rufa (Sieb. et Zucc.) Planch. ex Miq.
島猿梨 マタタビ科
撮影日 2007.6.3
撮影場所 宮崎市

 サルナシが北海道から九州まで幅広く分布するのに対し、このシマサルナシは紀伊半島以西琉球列島、朝鮮南部にかけて見られ、和名シマサルナシのシマ(島)は琉球列島を意味しているという。
 和名にシマがつく植物は琉球のシマを表す場合が多いが、中には小笠原諸島のシマを表わす場合もある。
 学名の「rufa 」は赤っぽいの意味だそうで図鑑等に解説は無いが、花弁の基部が赤いことに関係しているのではないだろうか。  
画像1 普通は沿海地に多いが、やや内陸部に近い林縁の落葉樹を覆って縦横自在に伸びた枝、花は殆どが下向きに咲く。  別名で、やはりナシがついてナシカズラともよばれる。
画像2 葉は巻きついた親木の葉より逞しく大きいが、親木を全部覆い
    尽くすようなことはなく、どっちかといえば縦方向に広がる。
撮影:(2007.6.13 宮崎市 )
画像3 雄花。花序は葉腋から2〜3cm伸びて分かれた小花柄の先に白い花をつける。
撮影:(2007.6.3 宮崎市 )
画像4 花は直径2.5cmほど、5個の花弁は長楕円状披針形で縁はやや凹凸する。オシベは多数で葯は黄色。 撮影:(2007.6.3 宮崎市 )
画像5 白い花弁の基部付近は淡紅色を帯びており、白一色のサルナシと違う。
撮影:(2007.6.3 宮崎市 )
画像5 ガクは5裂し、小花柄とともに淡褐色の綿毛が密生する。 
撮影:(2007.6.3 宮崎市 )
画像7 果実は、広楕円形で別名にナシカズラともいわれるようにナシによく似ている。
撮影:(2005.11.12 宮崎市 )
画像8 果実は大きさ3cmほどで、表皮全面に斑点がある。 撮影:(.2005.11.12 宮崎市) 画像9 縦に千切った果実。キウイフルーツそっくりで美味い。  撮影:(.2005.11.12 宮崎市)
画像10 花の時期、逞しい枝を大きく伸ばして樹木に絡んで広がる。 撮影:(.2007.6.13 宮崎市) 画像11 小枝と葉には初め軟毛があるが後で無毛になる。 撮影:(.2007.6.13 宮崎市)
画像12 成葉は卵状楕円形で硬く、長さ10cm、幅8cmほどで先は少し突き出て尖る。へりに硬い鋸歯がある。  撮影:(2005.11.12 )宮崎市 画像13 まだ比較的柔らかい若い葉の下面。淡緑色で基部は浅心形。葉柄は僅か紅色を帯び長さ7cmほど。  撮影:(2007.6.13 宮崎市) 
画像14 下面の褐色軟毛はやがて取れるが、脈腋には最後まで残る。
撮影:(2005.11.12 宮崎市)
画像15 太い蔓から出る枝の基部は一段高く盛り上がった葉座となる。 
撮影:(2007.6.13 宮崎市)
画像16 枝は赤褐色で互生する葉の葉柄基部は膨らむ。 撮影:(2005.11.12 宮崎市) 画像17 葉痕ははっきりとした円形の窪みになって目立つ。 撮影:(2007.6.13 宮崎市)
画像18 枝内部の髄は、薄板を重ねたような階段状になっている。  撮影:(2007.6.13 宮崎市) 画像19 蔓は縦の皮目が点々と模様状になって太くて頑丈。 撮影:(2005.11.12 宮崎市)
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