FILE NO 333 宮崎と周辺の植物
ツルマサキ Euonymus fortunei (Turcz.) Hand.-Mazz.
蔓柾 ニシキギ科
撮影日 2012.7.21
撮影場所 宮崎市

 北海道~琉球までの日本全土、朝鮮半島~中国に分布するという蔓性の常緑性木本で、日本中の山野に普通に自生するといい、宮崎でも山地よりの林内に見られる。
 宮崎の今年の梅雨明けが例年より大幅に遅れたこと等に関係するかどうか判らないが、標高800mの山中では7月の終わり頃ようやく開花した。
 多くの他の花はこうまで遅れていないような気もする。
 古歌にあるマサキのカズラはテイカカズラのことで、この樹のことではないという。
画像1 横に伸びた枝の葉腋からぶら下がった花序を下から見上げた 常緑で普通は紅葉しない
 画像2 宿主に遠慮することなく張り出した長い枝から果実を吊り下げる。
撮影:(2011.11.29 宮崎市) 
画像3 宿主となる樹の幹に太い蔓を張り付かせててっぺんまで登り、
     多くの長い枝を水平に伸ばして分枝し、花や果実をつけるが、
     見上げても小さくて分かりにくい。 撮影:(2011.11.29 宮崎市) 
 
 画像4 雨の中で枝先に展開した花序。葉の下に垂れ下がって目立たない
撮影:(2012.7.21 宮崎市) 
画像5 花序は葉腋や芽麟横からも出て、5cmほどの花柄先で2~3回分かれて、12~13個ほどの地味な花をつける。撮影:(2012.7.21 宮崎市)  画像6 花は4数性、ガク、長さ2ミリほどの花弁、オシベは皆4個で、花盤中央から伸びたメシベ花柱は高さ2ミリほど。撮影:(2012.7.21 宮崎市) 
 
 画像7 葉は枝の位置・場所等で変化して互生または対生し、枝先では
      4~5枚が輪生状に集まって展開する。撮影:(2012.7.21 宮崎市) 
画像8 (葉上面) 葉は長さ3~6cmほどの長楕円形で革質で無毛、縁に低い鋸歯がある。
撮影:(2012.7.21 宮崎市) 
画像9 新枝の葉を良く見ると、先端近くでははっきり対生するが下部では互生することが多い。
撮影:(2012.7.21 宮崎市) 
画像10 (葉下面) やや白緑色気味で、縁は内側(下側)にやや巻いている。脈は隣同士で閉じる。
撮影:(2012.7.21 宮崎市) 
画像11 新しい枝は緑色で全体が小さな突起に覆われる。3年枝になると表面は茶褐色に変わる。
撮影:(2012.7.21 宮崎市) 
     
画像12 小枝にもところどころ気根が密生しており、触れた外物に絡みつく。
撮影:(2012.2.20 川宮崎市
  画像13 蔓の下部は密生した気根で周囲の樹等に張り付く。2本の太い蔓が見える。
撮影:(2012.7.21 宮崎市)
 
 画像14 果実は蒴果で直径7ミリほどの球形、枝から垂れ下がる。
撮影:(2001.11.10 宮崎市) 
     
 画像15 熟果は4裂し中から橙赤色の仮種皮に包まれた種子が出てくる。
撮影:(2011.11.29 宮崎市) 
  画像16 種子が落ちた後までも残った果皮残がいの後ろに緑色の葉が見える。
撮影:(2012.2.20 宮崎市)  
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