FILE NO 225 宮崎と周辺の植物
ヤブマメ Amphicarpaea edgeworthii Benth. var.japonica Oliver
藪豆 マメ科
撮影日 2006.9.18
撮影場所 高原町

 北海道〜九州奄美大島までのほぼ日本全土と朝鮮、中国に分布する蔓性の一年草で、道ばたの浅い藪や野原に生え、宮崎でもごく普通。
 よく似たツルマメやノアズキ、ヤブツルアズキ等も同じような場所に生えて、花色、毛の有無、果実の形、時期等に少しずつ違いがあるが、一番の違いは、このヤブマメには地中の閉鎖花と果実ができることで、Amphicarpaeaという属名は、2つの意Amphiと、果実の意Carposを組み合わせたものらしい。
画像1 林縁の小道脇で低い竹に巻きついた蔓は長さ1.5mほど。 日当たりを好むが半日陰も可
画像2 蔓は細くて右巻き(蔓の基部から見上げて時計回り)に巻き進む。
撮影:(2006.9.18 高原町) 
画像3 蔓の途中から白く細い蔓が伸びて根元周辺で地表を這い回り、枯れ葉の下で
     小さな閉鎖花をつけ果実が実っていた。(この地下(中 )茎は長さ約70cm)
撮影:(2011.10.20 野尻町)
画像4 花序は長さ2cm弱の蝶形花を2〜5個程度つけて斜め下を向く。苞はやや広くて先が尖る。旗弁の紫色は濃淡の変化が大きい。 撮影:(2006.9.18 高原町)  画像5 ガクはは毛があって淡紫色の筋模様が僅か入る。ガク片は先が細長く尖るが、ガク筒の長さの1/3ほど。この花は紫色が薄い。 撮影:(2006.9.24 高千穂町) 
画像6 紫色の濃い旗弁と違って僅かに色がついた翼弁、竜骨弁は旗弁より短い。
撮影:(2006.9.18 高原町) 
画像7 花弁を全て取り去ると、2体オシベ(合体した9本と孤立した1本)が見える。
撮影:(2006.9.18 高原町) 
画像8 藪に伸びた蔓は絡み合い全体はよく見えないが長させいぜい2m。
撮影:(2011.10.18 宮崎市) 
画像9 葉は3小葉で大きさ、尖り方等は変化するが、この頂小葉は高さ4.5cmほどの菱形で4辺にはやや角度がついている。鋸歯は全く無い。撮影:(2006.9.18 高原町)  画像10 上葉の上面は短くて白い寝た毛が密生して柔らかい。古い葉は脈間の葉身部が少し隆起して見える(画像2参照)。
撮影:(2006.9.18 高原町) 
画像11 葉の下面。上面と同様白短毛が先端に向かって寝て密生する。この頂小葉の基部は丸い。 撮影:(2006.9.18 高原町)  画像12 小葉柄接部は緑色に膨らんで毛が目立つが、その間から小さな刺状小托葉が伸びる。撮影:(2011.10.24 野尻町) 
画像13 蔓になって伸びる細い茎には、やや黄褐色を帯びた斜め下向きの毛が密生している。 撮影:(2011.10.20 野尻町)  画像14 地上の花からできる果実は長さ約3cmほどの扁平な豆果で縁に黒褐色の毛が目立つ。 撮影:(2011.10.20 野尻町) 
画像15 淡緑色の地上茎(蔓)から分枝した白っぽい地下茎(蔓)の先に地中果と小さな閉鎖花がつく。撮影:(2011.10.20 野尻町)  画像16 地中果は直径5ミリほどの円形で表面に毛が密生、白く細い地中茎の先にごく小さな閉鎖花。 撮影:(2011.10.24 野尻町)
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