FILE NO 223 宮崎と周辺の植物
ヤブツルアズキ Vigna angularis(Wild.) Ohwi et Ohashi var. nipponensis(Ohwi) Ohwi et Ohashi
藪蔓小豆 マメ科
撮影日 2011.11.6
撮影場所 宮崎市

 宮城県以西、四国、九州大隅半島までと朝鮮半島〜中国〜ネパールに分布する蔓植物で陽の当たる草地などに生えるが、アズキはこれを栽培化したもの、あるいはアズキかが野生化してこれになったとも考えられて未だに定説がないらしい。
 ノアズキやヤブマメなどよく似た野豆類は同じような場所で同じような時期に生えて間違い易いが、花の形と色、果実の形で容易に区別できる。宮崎でも川近くの草地などで目にすることが多い。
画像1 草地を横に這って果実をぶら下げた細い蔓は長さ約3m。
画像2 花は黄色で柄が4〜5cm以上にも伸びて葉よりも上に花序がつく。
撮影:(2006.9.16  宮崎市) 
画像3 陽光が不足気味の林縁だが多くの蔓が絡み合って茂った藪。
撮影:(2006.9.16  宮崎市) 
画像4 花序は小規模な総状となり1〜2花ずつ咲くが、早い花はもう果実となっている。
撮影:(2006.9.16 宮崎市) 
画像5 花は大きさ2cm弱で翼弁は左右が不同、捻れてマメ科の花からはかなり変形している。 撮影:(2006.9.16  宮崎市) 
画像6 葉は原則3小葉だが頂小葉を欠くことも多く、形ともに変化が大きい。
  小葉は卵形から狭卵形で浅い3裂状になることも多い。先は急尖。
撮影:(2006.9.16  宮崎市) 
画像7 頂小葉を欠いた葉。大きさは長さ5cmほどで、脈の凹みが目立つ。
撮影:(2011.11.6 宮崎市) 
画像8 葉上面を斜め横から見ると、斜上した黄褐色の毛が密生している。
撮影:(2011.11.6 宮崎市) 
画像9 葉の下面には脈上に毛が散生、葉縁と葉柄にも毛は散生する。
撮影:(2011.11.6 宮崎市) 
画像10 小葉柄の基部にある托葉は披針形で肉厚型、葉柄には稜がある。
撮影:(2011.11.6 宮崎市) 
画像11 蔓はやや紫がかった色で斜下した黄褐色の長毛が目立つ。
撮影:(2011.11.6 宮崎市)
画像12 果実は長さ7cm、幅5ミリ弱ほどの線形で無毛、垂れ下がる。
撮影:(2011.11.13 宮崎市) 
画像13 莢の中には長さ5ミリほどの種子が12〜13個ほどある。種子のへそは線形。
撮影:(2011.11.6 宮崎市) 
画像14 果実の莢は縦に裂けて2片となり種子を飛ばした後、内向きに捻れ巻いて棒状になる。 撮影:(2011.11.13 宮崎市)
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