FILE NO 609 宮崎と周辺の植物
ヤマハギ Lespedeza bicolor Turcz.
山萩 マメ科
撮影日 2008.9.1
撮影場所 高千穂町

 北海道から九州、朝鮮、中国東北部に分布しているという落葉半低木。
 ハギの仲間は冬には地上部が枯れるので草本の図鑑に載っていることもある。
 万葉の時代から人に知られ、愛されてきた花で、少しずつ違っているハギの仲間を総称してハギと呼ぶことが多い。
 秋に枝がゆったりと弧を画いて咲き乱れる花は日本人好みで、万葉集では一番多く142首が詠まれているといわれるほどで、萩という字も和製漢字らしい。 
画像1 咲き乱れた草が膝上まで茂った初秋の草原、杉山は別として万葉の時代もこのような風景でハギの花見をしたのだろうか。 基部で分かれた枝は高さ2m近くもなるが、冬には枯れる。
画像2 基部から斜めに倒れて花をつけた茎。枝は密に出て葉が茂り、
    花序は葉より長く伸びて枝先に固まり微風に優雅に揺れる。   
         撮影:(2008.9.1 高千穂町)
画像3 葉腋からでた総状花序は基部の葉の上に伸びて数個の蝶形花をつける。
    良く似たツクシハギやマルバハギ等とは、葉や花序、ガクの形が違う。
撮影:(2006.10.15 宮崎市)
画像4 花を真上から見ると、旗弁と左右に開いた翼弁、その下にあって翼弁より短い竜骨弁からなっている。 撮影:(2006.10.15 宮崎市) 画像5 オシベは花糸が合着した単体オシベとなり、先端に黄色い葯が見える。花の長さは1.3cmほど。  撮影:(2006.10.15 宮崎市)
画像6 短毛のあるガクは4裂、ガク片はガク筒より短く先が短く尖って、脈が3つ見える。
撮影:(2008.9.1高千穂町 )
画像7 4裂したガク片の形と長さ、先端の尖り方、裂片と基部側の筒部の長さの比較が見分けに重要。 撮影:(2006.10.15 宮崎市)
画像8 頂小葉の長さは3cmほど、葉柄の先に羽状の3小葉を展開する。
  成葉の上面は殆んど無毛で溜まった水は水滴になって光る。
撮影:(2008.9.1 高千穂町)
画像9 葉は3小葉で大きさ、先端の形も変化が多く、上面には若葉時の短毛が少し残る。。
撮影:(2008.9.1 高千穂町)
画像10 頂小葉の先端は少し凹むことが多く、、葉の下面はやや白味があって短毛がある。
撮影:(2006.10.15 宮崎市)
画像11 葉の下面には柔らかい毛が寝ている。
撮影:(2008.9.1 高千穂町)
画像12 葉基部と葉柄の毛の様子。
撮影:(2006.9.3 三股町)
画像13 花は基部の葉より上に伸び出て、小枝にも稜がある。  撮影:(2008.9.1 高千穂町) 画像14 大き目の枝の色とごつごつした稜の様子。  撮影:(2006.10.15 宮崎市)
画像15  基部から立ち上がった茎の稜。
撮影:(2008.9.1 高千穂町)
画像16 未だ花弁の残がいの残る若い果実。平たい楕円形になる。 撮影:(2008.9.6  綾町)
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