FILE NO 192 宮崎と周辺の植物
ヤマホロシ Solanum japonense Nakai
山ほろし ナス科
撮影日 2006.8.14
撮影場所 県北部

 北海道〜九州までの日本全土、朝鮮半島〜中国にかけて分布する多年草で、山地の林縁等に生える。
 宮崎では山地よりに生えるが生育地の条件が厳しいのか、目にする機会は少ない。
 仲間のヒヨドリジョウゴマルバノホロシによく似ていて混同されることが多いが、花冠の色や特徴を理解すれば容易に見分けられる。
 これら3種を区別せずに古名はホロシと発音して保呂之の字を充てているが、漢名とは無関係でよく判らない。
画像1  しっかりとした蔓で他物に絡み疎らに花をつけた花序。 植物体全体に少し毛がある
画像2 果実は晩秋の頃に真っ赤に熟し、葉が枯れ落ちた後にも良く目立つ。
   画面では普通の広披針形の葉と基部近くが切れ込んだ葉が見える。
撮影:(2009.11.21 県中部) 
画像3 花は平開時で差し渡し約1cm、淡紫色の花冠は5深裂した後反り返って、
   他種では見られない大きな特徴である、いぼ状の丸い小突起が見える。
撮影:(2001.7.1 県北部) 
画像4 花は枝の途中から出た集散花序の少数の分枝の先に下垂する。蔓は絡まって伸びる。 撮影:(2001.7.1 県北部)  画像5 花は色も大きさもマルバノホロシとよく似ており、説明はそちらを参考のこと。 撮影:(2006.8.14 県北部) 
画像6 葉は大きさ形が変化する披針形で薄く柔らかい。蔓下部につく葉は
    深裂して3〜5片になる。先は細く尖り基部は楔形〜心形まで変化。
 撮影:(2011.8.27 県北部) 
画像7 やや切れ込んだ長さ8cmほどの葉の上面。長さ約3cmの葉柄に粗毛が見える。
撮影:(2009.11.14 県中部) 
画像8 葉の基部近接画像。鋸歯はなく葉縁にごく細い粗毛が見えるが葉面は無毛。
撮影:(2009.11.14 県中部) 
画像9 葉の下面は大小の脈が隆起して良く見える。色は上面と殆ど同じ。
撮影:(2009.11.14 県中部) 
画像10 葉の下面近接画像。葉柄、主脈、葉縁にそれぞれ粗毛が見える。
撮影:(2009.11.14 県中部) 
画像11 蔓は緑色で平滑、ごく僅かだが葉柄基部と同程度の毛があり無毛ではない。
撮影:(2009.11.14 県中部) 
画像12 輻輳して絡んだ蔓と、淡緑色の葉の間で緑から赤に熟れ始めた果実。
撮影:(2005.10.16 県北部) 
画像13 枝先についた果実。見えにくいが花柄にも少し粗毛がある。
撮影:(2009.11.14 県中部) 
画像14 果実はやや楕円気味の球形で長さ8ミリほど。落葉後の液果だけでは他種と間違いやすい。 撮影:(2009.11.14 県中部) 
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